パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

CS『第5節・ガンバ大阪戦』

2006/3/25放送、実況:西岡明彦、解説:川勝良一
結果だけを求めてサッカーをしたのはJ1に上がってからは初めてだろうか。昨シーズンのアウェイ浦和戦もジニーニョ抜きのためボールを蹴るのが得意でない3バックにして、全くボールが前に進まなかったけど、あれは戦術云々抜きにして実力差で否応なく押し込まれた感じだったが、今節は最初から5バックのドン引き。日本代表でいうと2001年のスペイン戦くらい。負ければ何も残らない戦い方をして負けたのだから、スタジアムまで足を運んだ人は本当に気の毒だった。

以下、バラバラと。今日はいつも以上に筋道立てて書く元気がない。
相手の外国人2トップに吉弘と西河がピッチの外まで付いていくのかと思いきや、意外とマークの受け渡しをしていた模様。「90分の間に2〜3回やられるのは許容範囲、後は相手がシュートミスをするかもしれないし、キーパーが止めてくれるかも」くらいの気持ちで見ていたが、前半は2人ともよく頑張っていて、このまま行けばマンオブザマッチかと思っていた。元々2人にフィードは期待していないし。しかし去シーズンの池田を例に挙げると、今シーズンはもう西河君を見る事はない。そんな気がするんだ。
相手は加地さんと家長様まで高い位置をとって中盤に5枚いるのに、広島の中盤が戸田とベットだけではきつい。放送の中では、監督からベットに「早めにプレッシャーをかけろ」という指示が出ていたそうだが、そんな事をしてくれるベットさんじゃないだろう。9人でドン引きするなら、ベットじゃなくてハンジェの方が良さそうだが、仮に奪ってカウンターに入る事を考えると、ハンジェではキープもフィードもままならないという判断か。
局面で詰まった時、サイドを変える意識を持っているのは戸田とベットくらいだけど、それが不正確なために途中で相手に引っかかるんだから、どうにもならない。
戸田は髭を剃ったら、クリーンそうに見えるじゃないかな。
最後10分だけど、昨シーズンから自分の提唱していた一誠-戸田-ハンジェの3センターが実現した。まあ和幸違いだが。
チームメイトにバックパスの名手カズがいるというのに、何であんな危ないバックパスをするんだろう。キーパーの位置を確認し、味方DFの位置を確認し、きちっとトライアングルを作って、相手FWの位置を確認しながら、確実にバックパス。
「カズには攻撃の才があるはず」と言っている人々は、戸田が来た事で1つ前へ上がるカズに、今節のガチャピンみたいなプレーを期待しているんだろうと思った。自分にはどうにもイメージ出来ないが。
今日のハイライトは、オフサイド位置にいる事に気が付き、プレーに関与していない事をアピールするためにしゃがんだ大木さんか。相手も攻め焦っていたあの時間にあの猫パンチが当たっていたら、その後どうなっていただろう。試合開始前、スタメンをみて「途中交代するのは上野と大木だろう」と予想する。実際、上野は前線からのプレスがいつも以上に大変なのか、前半30分には死にそうな顔をしていた。大木はチンタラするところと加速装置を使うところをメリハリつけて何とか前半終了まではもたせていた。出来れば、後半15分まで0対0で持ちこたえて、どんな交代をしたか確認してみたかった。

以下、不本意ながら未来の話。
「ジニーニョ抜きで勝利至上主義のドン引きサッカーをするのならば、前節の京都戦だったのかな」なんてのは結果論。前節2対1から相手の猛攻をしのぎ、最後にウェズレイが2得点なんて展開で勝っていれば、昨シーズンのヴェルディ戦のような効果を発揮して、今節はもう少し悲壮感なくリラックスして臨めたのだろうと思う。ともかく現在の状況は、1つズレだった歯車が2つズレになりました…といった処か。
良くも悪くも小野監督はチームの流れを重視しない。「細かな不満はあるけれど、良い流れで来ているからそのまま行こう」とか無し。自分が「より上/より良い」と思う形に取り替える。1年目でいえば高橋→マルセロ、昨シーズンでいえば茂原→ハンジェのような。この3年と少し、大崩れもせず、全体として確実にステップアップしているのに、印象として今一つ成長とか勢いを感じられない理由もそこにあるかもしれない
いま危ないのは、ここまでの連敗の流れを踏まえて考えてしまい、今節の惨状を踏まえて更に考えてしまっての「ムードとか変えるとか何かを変えるため」といった理由での選手起用。狂った歯車を戻すためだけに、自分で確信の持てない変化はしないのが肝心。ポリシーのない変化で負けてしまえば、ますます泥沼化間違いなし。考えてみれば、今節はセンターラインの主力4人がいない苦しい状況で、その上で連敗しているから絶対勝たなければならない試合。特殊な状況下の、これまでの流れとは無関係の独立した1試合と考えるべき。4人が復帰したら、シレッとまた第1節の布陣に戻せば良い。まあ個人的には、大胆不敵なクワダを試合でもっと見たいんだけど、それはこれとは別。