パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『正義の行方』

 順を追って感想を書いていこう。木寺一孝ディレクター作品。

 

⑴ 2022年4月23日

 BS版「正義の行方~飯塚事件30年後の迷宮~」の初回放送があった。事前に予告を見て「あー、飯塚事件か。おそらく正義感のあるドキュメンタリストが正義感のある弁護士に密着取材して冤罪事件を追及するいつものやつだろうな」と思い、当時はチャンネルを替えながら適当に流し見た。

 しかし翌日、長谷正人先生が以下のようなツイートをしていた。長谷先生はベンヤミンとか映像論とか研究されている偉い社会学者だが、「ドキュメント72時間」とか「家、ついて行ってイイですか?」系のTV番組を見てはツイッターで鋭い感想を書いている面白い学者さん。

NHKBS1「正義の行方」。3時間も見せられて釈然としない気分だ。事件そのものを考えたいという欲望が薄く、ひたすら「捜査」と「裁判」と「報道」という二次的出来事に焦点を合わせての長時間。死刑後の西日本新聞の記者たちの調査報道を英雄的に描くに至っては意味が分からなかった。

https://twitter.com/mtokijirou/status/1518061401482301441

 「事件そのものを考えたいという欲望が薄く」という意見が面白いなと思った。と同時に「西日本新聞の記者たちの調査報道を英雄的に描く」理由については少し心当たりがあった。これで私も興味を持って再放送ではちゃんと見るぞと決心する。

 初回放送時での視聴者の感想としては図1のようなものだろう。

 ディレクターは、警察、弁護士、西日本新聞、それぞれの正義を取材している作品だと説明。

 

⑵ 2022年9月24日

 BS版の再放送をリアルタイムでまあまあ真面目に見た。録画はしなかったので、細部で間違いはあるだろう。再放送を見た私の感想は以下。

長谷先生に酷評されていたBS1スペシャル「正義の行方~飯塚事件 30年後の迷宮~」をやっと見た。これ自体は調査報道ではなく、西日本新聞の再調査を映像化したものだろうからそこまで言わなくてもいい気がする。ディレクターは映画『スポットライト』みたいな事がしたかったのかなと思った。いい風にいえば「検察は有罪のために、弁護人は無罪のために証拠を集めるけど、マスメディアこそは真実のために奉仕するぞ」っていう気高い宣言ともとれるけど、そこはまあ「英雄的に描くに至っては意味が分からなかった」といわれても仕方ない。

 ここで補助線がいるのだが、西日本新聞は2018年頃から飯塚事件に関する自社報道を検証する連載記事を始めている。当時、福岡にいた私は、たまに図書館で西日本新聞をめくってそれを知っていたので、木寺Dは西日本新聞の連載(文字媒体)を映像化(ドキュメンタリー化)したのね、と私は思った。図2のように。

※余談だが、あの連載ははた目にもすごく力が入っているのが伝わっていたので当然連載終了後には書籍化されていると思って今回検索したら、引っ掛からなかったのでビックリした。書籍化しようよ。

 

⑶ 2023年11月23日

 BS1『ザ・ベストテレビ』で、芸術祭賞を受賞した『正義の行方』が放送され、木寺一孝ディレクターがスタジオに来て、スタジオゲストと問答した。

 私はこの作品を、①西日本新聞の連載のドキュメンタリー化(つまりは原作付き作品)である、②飯塚事件についてのドキュメンタリーではなくジャーナリズムについてのドキュメンタリーである、③ディレクターは真実に興味があるわけではない、と考えていたので、スタジオの森達也氏が評価していたのでビックリした。マジか。

 『ザ・ベストテレビ』での問答で改めて分かったのは、木寺ディレクターの取材の始まりが、被告の死刑執行(2008年)後の再審請求を検討する大分での弁護団会議だということだ(後述する本によると2012年)。取材はしたけれど、実際に再審が始まらないと編集して放送できないため、ほぼ放置されていた。そこに西日本新聞の検証が始まったので再び動き出したという話(後述する本によると2017年)。西日本新聞による検証記事の映像化じゃなかったんだ。木寺Dは独自に動いていたんだ。これはビックリ。この問答を受けて理解した構図は図3。西日本新聞には90年代のプレーヤーとしてのαと10年代の検証者としてのβの立場があると考えるべきだった。βの視点増し増しのドキュメンタリー。

 この図を見れば分かるように、このドキュメンタリーはジャーナリズムについてのドキュメンタリーではなく冤罪についてのドキュメンタリーである。そしてそれはある程度成功している。

 そして、ノンフィクション化された本を読んだ感想へと続く。

 余談だが、『ザ・ベストテレビ』での木寺Dの発言では「見る側がいかに没入していくか。たとえばDNA鑑定も説明し始めれば、細かく説明しないと本当はいけないような部分も、ギリギリのところで立ち止まらなくていいようにする。そこで止まってしまうんで、そこで分かった気になる。後で勉強してもらえば、気になった方は。できるだけ、ノンストップで行くという」のが面白かった。ドキュメンタリー内で全てを説明し尽くすのではなく、とにかくテンポ良く編集して物語コンテンツとしてのクオリティを上げ、細部が複雑な話は興味を持った人が外部のデータに接続して自ら補ってくださいという割り切りが最先端の作りだなと。

 

⑷ 2024年6月3日

 木寺一孝『正義の行方』(講談社、2024年)を読んだ。先に本筋でないことを書いておくと、この本は講談社本田靖春ノンフィクション賞最終候補作品に決定したそうだが、そこまでの作品ではないだろう。私の記憶の限りだと、ノンフィクション化にあたって情報を増やしたりドキュメンタリー版に入れられなかったエピソードを足したりしてないはず(DNA鑑定のところだけは、TV向きではない複雑な説明をちゃんと文字でしていたはず)。証言者の証言も通常のノンフィクションのようにカギカッコに入れて地の文にはせず、そのまま抜き出してレイアウトしているし、これは純度の高い映像の文字化である。映像の評価に引きづられてノンフィクションまで評価してはいけない。文字にしてみると意外なほどの情報の少なさに気付くし、西日本新聞による検証を追った第9章なんかはそれほど重要な情報なのか疑わしい。ディレクターが集めてきた膨大なエピソードから、事件的な意味ではさして重要ではないが映像映えする場面、逆に映像は地味だが事件としては重要な証言、それぞれあるだろうが、ドキュメンタリーをノンフィクション化するにあたってそこを入れ替えた形跡がない。言い方を変えると、映像作品としての出来の良さに改めて気付かされると同時に、その文字化に対してノンフィクションの賞を与えるのはおかしい。著者は物書きではないのだから当然だが、リーダビリティという意味でも文章はそれほど上手くない。書籍での写真の使い方は上手いと思う。証言者の30年前の写真と今の写真を1ページに並べるのは上手い。

 さて、本筋。

 木寺Dは映画公開に合わせて行われたどの媒体でのインタビューでも「『藪の中』のドキュメンタリー版です」「それぞれの正義を描いています」などと言っているが、それはディレクターの本音なのか。

 『ザ・ベストテレビ』の問答で木寺Dは「「他の意見も番組には出します。それでもいいですか?」ということを前提に取材を始めた。30年かかって、みんな忘れられない人達の葛藤、自分達にとっての正義を描くんです、「白黒をはっきりさせる番組ではないんです」ということをあらかじめ説明した」と言っている。しかし、これを額面通りに受け取っていいのか。捜査に加わった警察関係者の発言をその場では否定したり、再質問でしつこく食い下がったりした形跡があまりない。これは否定せず気持ちよく語らせたところで完成版ではコケにする『主戦場』方式ではないか。

 本書に象徴的な記述がある。

 NHKでの番組の放送後に山方泰輔・元福岡県警捜査一課長に電話を入れると、ちょうど番組を観たという知人と話したばかりだという。「あんたは無実の人を捕まえたとか、と訊かれた」と山方は語りはじめた。

 そして、たじろぐ私に続けた。

 「あの番組はどちらの側にも立っとらんと私は思うとる。やけん、知り合いにも、あんたが裁判員のつもりで番組を観て久間が無罪と思ったら、それはそれで良いんやないねと言うてやったよ」p.240

 その通りなんよ。普通の人が普通に見れば冤罪って思うように作られている(付け加えると『ザ・ベストテレビ』のヴァージル・ホーキンス氏も森達也氏も冤罪だとほぼ言っている)。なのに、ディレクターは真相は藪の中ですと言い張っている。真犯人が分かっていないという意味では藪の中かもしれないけど、そういう意味で使ってはいないよね。久間氏が犯人かどうかでいえば、藪の中ではない。

 このドキュメンタリーの何が新しくて、何が面白いのかっていうと、警察官が自信満々に答えているところに尽きるのではないか。正義感の強いドキュメンタリストが正義感の強い弁護士の携わる冤罪事件を密着取材し、冤罪事件を起こした警察は記者の質問にしどろもどろで満足に回答せず、組織防衛に走って取材拒否、というドキュメンタリーならいくらでも見た事があるけど、警察官が堂々とカメラの前で反論するドキュメンタリーはなかなか見ない。

 警察官が堂々と反論しているということは自らの捜査に自信があるからだ、ということには全然ならない。アイコちゃんの服が突然見つかったこと、タイヤの目撃証言誘導疑惑など、ディレクターの追求に対してまともに反論しているわけではない。「そんなことしてませんよ」と言うだけ。ただ問題は、集団で嘘をつくのはなかなか難しいってこと。「そこはまあ我々も強引にやりましたよ」「我々はそんなことは絶対にしてません」の線引きを捜査に関わった全ての人間に足並みをそろえるように指示するのは難しい。複数人に個別で訊いたら矛盾・綻びが必ず出てくるはずなんだけど、ここでは出てこなかった。ということは、警察官全員嘘をついていなくて真相を正直に語っているという話になる。ほんとに? 警官の証言に綻びがなかったが故の藪の中なのか、木寺Dが綻びを意図的に追求しなかったが故の藪の中なのか。わざと追求しないことで警察側に公平に扱われたと錯覚させる作戦だったのか。

 まとめると、ディレクターは事件の真相を突き止めるため2010年代に弁護団と新聞社を取材することで目論見はある程度成功したのだが、なぜかディレクターは「真相は藪の中です」「三者三様の正義を描きました」と言い「冤罪事件を追及しました」とは絶対に言わない。そして虚実の被膜が好きなタイプのドキュメンタリー監督がこれを絶賛し、賞までもらった。マジか。私が何か読み違えている? つまり、こういうことか。見る人が見れば冤罪だって分かるように作っているけど、ナレーションその他で冤罪だと誘導せず、見る人のリテラシーを問うような作りになっていることが高く評価されたと。監督が言うことを真に受けて「真相は藪の中だなあ、三者三様の正義があるなあ」などという感想をもった人間を、分かる人は陰でクスクス笑っている!?

 余談も余談なんだけど、著者の宮崎記者に対する記述が面白かったのでメモ。「社内では将来を嘱望される記者が配属されていた」p.12、「西日本新聞の社会部に栄転していた」p.53、「西日本新聞の敏腕記者」p.83。こんなエース記者でも失敗することがあるんだよと言いたいのかもしれないけど、割とおちょくっているのかと思った。

つばきファクトリー コンサートツアー 2024 春「C'mon Everybody !」大阪昼夜

2024/5/25、NHK大阪ホール、昼夜公演

 

ネタバレ上等

 

 可惜夜ツアーの千秋楽名古屋で、メンバーさんから「ツアーファイナルは武道館とは意味が違うんだよ、これはこれで特別なんだよ」という話を聞かされていたので、今回の夜公演は心の準備ができていた。という意味では予定調和のダブルアンコール。

 昼公演は上手Rの中腹3列。開始前に隣りの3人を見て「最近にはめずらしく5人掛け全員おっさんじゃん」と思ったが、開演直前に若い女性ファンが隣りに座る。大きい声を出しても許してくれそう。事前に決めたチェックポイントを見逃さないように確かめる感じ。しかし、何に気を取られているのか思い出せないが「きそらだけに」コールはあいかわらず忘れる。

 夜公演はセンター12列。PA卓の2列前になるのか、初めてだったけど見やすい。豆粒でもなく、全員の動きを把握できる。さすがにもう推しばかり追う気もなかったので、ちゃんと細部まで観た気がした。ツアー初日の昼がこのポジションで、夜が最前だったりしたら理想だな。

 座間・愛知とさんざん「やぎまりんは『今夜だけ』しかない」と書いてきたけど、『可能性のコンチェルト』にはセンターシンメでユニゾンの箇所があったような。どの曲だったか、あんまり覚えていない。

 2024 SPRiNG TOUR Ver.というのは、要するに新メンバーに歌割りがありますよ、ということよね。マイダーリンの回替わり落ちサビ、七分咲きの山岸本パート(ねえこのまま終わるの?/鈍すぎてちゃ意地悪よ♪のところで新メンバーが登場する演出はなかなか良いけど、気づきにくいのも事実。3人のうち誰が歌っているのか把握できなかった)、愛は今の八木土居シンメ。

 座間で聴いた土居ちゃんはソロは「声がマイクに乗らんなあ」という感じだったが、公演が進むごとになかなか上手くなっているような気がした。女子、三日合わざれば、刮目して見よ。

 きそちゃんのロングTシャツ+ショートパンツはセンスあるよね。魅せ方を知ってるアイドル。卒業を決めたメンバーはみな卒業に向けて輝く法則。

 『マイダーリン』のきそおみず、昼公演では階を一つ昇り忘れていたはず。夜公演では2人で顔を見合わせるシーンでおみずが泣いちゃって、きそは少し釣られたけどすぐに持ち直してた。

 武道館での「C'mon Everybody !」はRECバージョンになるのか春ツアーライブバージョンになるのか。きそちゃん自身はRECバージョンを気に入ってなさそうね。声を張るよりアイドルっぽく可愛くやりたそう。

 『マイダーリン』の落ちサビ回替わり、予想は大阪昼:谷本八木、大阪夜:土居豫風だったけど、実際は大阪昼:土居八木、大阪夜:豫風谷本。意外だったのは、豫風が前半パートで谷本が後半パートだったこと。9人通常版のときは河西豫風だったはず。瑠乃にだけ前半後半両方のパートをさせる英才教育。

 

(2024/6/4追記)

アンコール明けのMCの並び(上海でも新メン3人抜いて同じ並び):

八木石井小野田谷本豫風新沼秋山小野村田土居福田河西(違うかもしれん)

 『今夜だけ』明けの並びでもないし、なんなのか。瑠乃がにゃんさんの隣りにきたかったのか、みたいなことを思ってた。

 

 

きそちゃんの卒コンについて

 4人ゲストはきそちゃんの希望よね、きっと。事務所からの仕事依頼とは別に、きそちゃんからそれぞれにLINEか何かで「最後だから出て欲しいな」ってお願いメッセージを送っているだろう。優しくて仲間思いのきそちゃん。

 お客が入らないことに関しては、そらそうよとしか言いようがない。地方ハロヲタとか月1回平日に希望休取って2日休むのだって大変なんだから、それぞれに卒コンがあるなら推しのところに行くだろうし、モアジつビの単ヲタの数ならつばきは最弱だろうし。首都圏に住んでて普段からバーイベとかで半休や退勤後に駆けつけ慣れているDDさんを頑張って動員するしかない。

 小片さんに関しては、個人的には元々『断捨ISM/イマナンジ』発売後に卒業の発表があったんじゃないかと思ってる過激派なので、小片さん的には「つばきファクトリーはとっくに過ぎ去った過去の活動で、今はソロ事業を成功させることで頭がいっぱいです。でも迷惑をかけた分、お願いされたら断れませんが」くらいのスタンスだろうと思っている。何度も引っ張り出してすまんが、たぶんこれが最後だろう。

 きしもんが卒業前に歌いたがっていた『ナインティーンの蜃気楼』を13人曲もしくは16人曲にして武道館のステージ横一直線に並んで欲しいなあ、というのはあるんだけど、リトキャメヲタ的には「先輩に歌割りを返さないといけないかな?」という悩みがある。『イマナンジ』だって、オリジナル9バージョンをやったら、ゆってぃかわいそうだし。しかし、初期の6人曲や9人曲のときだけオリメンが出てくるというのも味気ない。ドリーム13人やアルティメット16人でやってほしいと期待するのがヲタの性。ほんとに悩ましい。

 春ツアーでやらなかったスーパーきそタイムがある『低温火傷』は卒コンに取って置いたのだろうと思っていたが、冬の歌か。季節感どうするんだろうね。卒コンなんだから季節感無視で好きな曲をやればいいのにね。むしろ、アンコール前までを4つのコーナーに割って四季の歌を全部やるくらいでいい。

 卒コンの曲をフルコーラスで15曲やるか、ワンハーフで20曲やるか問題。解決策としてのメドレー。2番の歌割りが多いメンバーのヲタ的にはまあまあ死活問題。リハ期間がまあまああるし、春ツアーとはごそっとセトリも変わるみたいだし、でもOG4人と時間取るのは難しいだろうし、いろいろ興行としての手腕が問われる。

 アンコール明けMC(卒コンだと贈る言葉)後の曲に『愛は今』はもっともふさわしいと思えるが、山岸本卒コンで使っちゃったからなあ。2回連続で同じ演出だと使いづらい。それこそきそあみ曲だったのに、前回が早まったか。

 2ndのアルバム曲は全部やってほしいくらい良い曲が揃っているけど、今のファン的には3rdアルバムを中心に興行してほしいだろうし、きそちゃんの思い入れ的にはデビュー前から1stアルバム辺りをOG含めてやりたいのかなという気もするし、マジでセトリ難しい。

 

セトリ(拾い物を一部修正)

01.ステイフリー

02.アドレナリン

03.マイダーリン2024 SPRiNG TOUR Ver.

※[落ちサビ回替わり]座間昼:石井秋山、座間夜:福田小野、愛知昼:村田小野田、愛知夜:河西新沼、大阪昼:土居八木、大阪夜:豫風谷本

MC

04.雨宿りのエピローグ

05.弱さじゃないよ、恋は

06.春恋歌

07.笑って

MC(新人3人が先輩に質問ー回替わり)

※座間昼:きそあみ(動物にたとえると)、座間夜:さにこ(角度)、愛知昼:リトキャメ(嫉妬)、愛知夜:きそあみ(愛知で行きたい所)、大阪昼:さにこ(3か月間)、大阪夜:リトキャメ(タコ焼き)

08.Hair up 空へ!

09.ふわり、恋時計(新沼谷本福田豫風土居)

10.夜空の観覧車(新沼小野河西石井)

11.スキップ(新沼小野田秋山八木村田)

VTR

12.七分咲き 2024 SPRiNG TOUR Ver.

13.EZPZ!!

14.ナインティーンの蜃気楼

15.表面張力

16.可能性のコンチェルト

17.アタシリズム

MC

18.パワーフラワー

19.マサユメ

20.妄想だけならフリーダム

アンコール

21.今夜だけ浮かれたかった

MC

22.愛は今 2024 SPRING TOUR Ver.

つばきファクトリー コンサートツアー 2024 春「C'mon Everybody !」東海市昼夜/上海昼夜

2024/5/12、東海市芸術劇場、昼夜公演

2024/5/18、万代南梦宫上海文化中心 未来剧场、昼夜公演

 

ネタバレ上等

 

 大阪で記憶が上書きされてもいいようにメモを残しておこう。と同時に大阪しか行けないのでネタバレしてもいいから先に見どころを知っておきたいという読者さん向け。座間公演を踏まえて再チェックみたいな感じなので、先にそちらのエントリーから読んでもらえれば。

 東海市は昼公演が20列の下手、すごく傾斜がきついので見やすい劇場で、全体を俯瞰しながら個々のメンバーも追いやすい。夜公演は2列(実質最前)ほぼセンター。隣りの隣りのヲタさんから「自引き?自引き?」と訊かれたけど自引き。基本はエグゼ先々行の人用なのだろうか。普段は自引きじゃないのになぜか居るおまいつさんが買っているのだろうか。近くからずっと八木ちゃんを追うべきか迷いつつ、せっかくの機会だから代わる代わる中央に来るメンバー達をずっと眺めることにした。他の5公演は八木ちゃん8割見ているし。

 上海は昼公演がFC一般の21番、下手にした。夜公演がFC一般の19番、上手にした。傾斜のない床にパイプ椅子を並べただけで、VIP様の後方だから近くはないけど、後ろ頭がなさそうな所にしたから視界は良好だった。

 東海市のMCで小野田さんが「あたしと目が合ったひとー?あれっ?(あたしは目を合わせにいってるのに…)」みたいに話してたけど、自分史上最長くらいに小野田さんを見た側から言えば、小野田さんの方こそ「前の方でオレンジ振ってるおっさんを釣りにいっても、どうせ釣れないから無駄」といわんばかりに見てくれない気がする。

 上手の中段で八木ちゃんと安美ちゃんが絡むのは『Hair up 空へ!』だった。東海市昼では安美ちゃんが人差し指を出しているのが見えた。東海市夜では抱き合ってた。私が上手にいた上海の夜公演では、安美ちゃんが指を出したのに対し、八木ちゃんがてのひらを掲げて「結構です」みたいなジェスチャーに見えたので、あれはETをやっているんじゃなくて何らかの小芝居なのかもしれない。2人に訊かないとわからんね。

 『ナインティーンの蜃気楼』の間奏は東海市昼にちゃんと俯瞰して安美ちゃんのバーン!まで見ることができた。東海市夜は最前にいながら下手の八木ちゃんに目を奪われることなく上手の安美ちゃんまで目で追ったが、よく考えたら既に昼に見たんだから夜はじっと下手の八木ちゃんを見ていてもよかったのではないか。上海ではセトリから消えてショボーン。春ツアーだと9人バージョンとはいえ階段セットに配置されるので、オリジナルの横一直線並びは上海で!と思っていただけにショボーン。武道館では最初で最後の16人横一直線バージョンを期待したいところだが。

 座間では『表面張力』の場位置移動の把握に手間取ったが、東海市では2回ともちゃんと八木ちゃんのハイキックを見ることができた。足を上げる前にスカートを少したくし上げる仕草が剣士みがあるというか岡村美南みがあるというか、なかなかカッコよかった。座間では記憶にないので自己流にアレンジしてきたのかな?と思った。

 座間で『今夜だけ』のやぎまりんは2秒と書いたけど嘘でした。大袈裟でした。「ああ、恋が漂うロータリー♪」から「ねえ私の精一杯は♪」まで10秒くらいあった。座間ではその間見つめ合ってニヤニヤしてたけど、東海市では目の前で見てた感じでは殊勝にしていたような。上海は9人だからそもそも場位置が変わったはずだが、あまり記憶にない。

 きそおみずが見つめ合ってニヤニヤしているのは『今夜だけ』のはず。春ツアーの12人バージョンだと上手と下手の一番端に分かれて長距離ニヤニヤしているが、上海の9人バージョンだとセンター最後列で面と面と向かい合ってニヤニヤしている。

 「まずは瑠乃から」はりこりこきそちゃん2代にわたる思い入れがあるので、上海のMCで瑠乃ちゃんにも思い入れがあることがわかって、ちょっと嬉しかった。

 『愛は今』「ギュッギュッギュッギュッギュッとして~」コールは客席の場所によって増えているようにも聞こえるし、そうでもない気もするし、きそちゃんにはどの程度届いているのかもわからない。イヤモニを外してまで聞いて、からのやや冷ややかな笑いが「まだまだ声が小さいなあ」なのか「マジでやってるよw」なのかもよくわからないが、いつも前方にいるおまいつさんが仕切って大阪である程度の形を作って武道館では成功させたいのう。

 ちなみに『マイダーリン』の「きそらだけに♪」コールは相変わらず時々忘れる。東海昼は「忘れないぞ!」と決意して出来て、夜は見るのに集中してたら忘れた。というか「コールしなきゃ」って意識するとステージを見逃しがちになって本末転倒なので、あまり無理しない。『ステイフリー』も全然無理するつもりはないけど、上海夜辺りでだいぶオートマチックに出てくるようになった。さーおり、まーおぴん、みーずほ、みたいな連続するのが「歌割り誰だっけ?」ってなるので一番苦手かもしれない。余談だが、こないだモーニングさんのコンサートを観て、改めてつばきは歌に被せるコールが多過ぎだろとは思った。もうそういうものだから今さら変わらないとは思うけど、あのノリをアンジュとかに持ち込むと、隣りの女ヲタさんから「静かにしてください」と怒られそうな気はする。

 そういえば、上海夜の『愛は今』では「ピース」をコールするタイミングを間違う失態を演じてしまった。山岸本卒コンの瑠乃「皆さんいきますよ、ピース、つばき大好きな人、ハイ、ピース」のリズム感の良さに感心してしまうけど、この「ハイ(ウン)ピース」のワンクッションのところでピースって言っちゃったはず、と自己分析。大阪で確認して、武道館では失敗しないようにしよう。

 『マイダーリン』の交替落ちサビ、座間昼公演は石井/秋山、夜公演は福田/小野、愛知は凱旋の4人を含むかなと思ったら、昼公演が村田/小野田、夜公演が河西/新沼で、あれっ八木は?ってなったけど、おそらく前半が可愛い系、後半がパワー系の声を使いたい意向なんだと推測、愛知勢はパワー系が3人なので八木ちゃんには譲ってもらったと。なので大阪の予想は、昼が谷本/八木、ラスト夜が土居/豫風の大阪コンビ。

 座間で見て「衣装は、個人的には1着目のフワフワした可愛い系より2着目のスタイリッシュな方が断然好み」と書いたけど、最前からよく見ると2着目の衣装もけっこうフェミニンだった。シルエットはかっこいいけど、細かいデザインはガーリー? 個人的にはもっと凛々しい方に振れてもいいけど、まあ個人的な好み。

 東海公演といえば、おみずの声に触れなければならない。昼公演はここ最近聴いたことがないくらいに絶好調で、それが夜公演に出てきたら初っ端から声がカッスカスで、初めは泣いているのかと思うくらい。表情はいつも通りニッコニコで声はカッスカスで「ハートがプロになったなあ」と思いつつ、心肺機能が絶好調過ぎるがゆえに筋肉系統に負担がかかり過ぎて故障する競走馬かよ!とツッコミを入れつつ、この後どうすんだろ、ピンチヒッターを頼むのかなと思って見ていたら、中盤のVTR明け辺りから調子が戻ってヤレヤレだった。衣装替えの時に水分取って良くなったのかなと推測していたが、ラストの本人MCによると歌っている途中で急に出るようになったみたい。初っ端のカッスカスはなかったことにして進むのかなと思ったが、ちゃんとラストMCで自分から触れてて立派だった。しかし人体は不思議やね。故障したなら休めよと言いたくなるけど、続けているうちによくなったりするからね。

 衣装替えタイムVTRのなかで、おみずが主役になりたい気持ちをちゃんと話しているのも良かった。ヲタの声も含めてグループに必要な名バイプレーヤーみたいな扱いを受けつつあるのを感じ取っているのかもしれないけど、やっぱりアイドルを志したんだからバランスばっかり見てちゃダメ。

 東海の昼公演MCで小野田さんが「ステージセットにさおぺん描いたんですよー」言うてたので、最前になった夜公演で探したんだけど、全然分からなかった。隣りの人に教えてもらおうかと思ったけど、恥ずかしくて訊けなかった。「さおぺん見逃しても別にいいや」という気持ちがなかったといえば嘘になる。

 『マサユメ』の間奏ダンスでゆうしおが揃って髪ファッサーってする振り付けが好きなんだけど、たしか11月の武道館では振りか場位置かが変わってファッサーがなくなってて残念だったのだけど、春ツアーからは復活してよかった。とはいえ最近の八木ちゃんはステージでは髪を結んでいることが多く、全然ファッサーとはならないんだけどね。

 ゆってぃにエースの風格が出てきた。ダンスが変わってきた。チアダンス風じゃなくなってきた。なにげに真琳ちゃんや瑠乃の風味を取り入れて、より魅せる方面に力を入れているような感じ。一見して正統派のようで、周囲の良い所を取り込んで自分のモノにしていくゆってぃこそ本物のモンスターかもしれん。

 きそちゃんのダンスは松永豫風流派の亜流なんだということがようやく分かってきた。躍動感が皆無だから分かりにくいけど、確かに音を刻んで動いているんよな。胸を反らす角度とか首を傾ける角度とか何度やっても再現性があるということは自覚的にやっているということなんよな。石田さんに憧れていますとか秋山さんみたいに踊りたいですみたいなのはわかりやすいけど、きそちゃんダンスの後継者は生まれるだろうか。

 匿名掲示板の上海凱旋スレで見た「ジェンリン!ジェンリン!シャンハーイ!シャンハーイ!」っていうネタはなかなかよく出来たダイチャンパロディだなと思ったが、実行されなくて良かった。感動の凱旋が、伊勢さんの悲劇再びになるところだった。凱旋実行委員さんがアスペじゃなくて良かった。アスペ、面白い思いつきと人の心だと面白い思いつきが勝っちゃうからね。アイデアで頭がいっぱいになっちゃう。凱旋実行委員さんから案内文をもらったとき、自分は昼公演のコンサート開始時に真琳ちゃん凱旋、夜公演のアンコール時にきそちゃん卒業式だと勘違いしてて、昼公演のアンコール時に「きーそーらー」コールが始まったときに「おいおい」と思ったのだけど、私が間違ってた。昼と夜公演、両方で凱旋と祝卒業をするのだった。それが良い。

 上海公演は、まずFCVIPが入場、次にアプリVIP、その次にFC一般、最後にアプリ一般の順。VIPと一般の間に仕切りがあって身分差がある。過去の香港台湾公演で入場順や配置を知っている人は、とりあえず一般チケットを入手してもアプリでVIPを買い直して一般を譲ったりしていたのね。そういうわけで、当日の写真を見て「客席の最前が日本人のおまいつばかりじゃないか」と思っても、そういう入場順なので不正だの最前管理だのではないよ、というのは書いておこう。FCVIPは昼20夜15、アプリVIPは昼150夜180くらい、FC一般は私が昼1番夜4番でさっさと入場したので分からん(ともに10くらい?)、アプリ一般がともに100くらい。アプリ勢は抽選会の呼び出し番号から推測。

 ステージ上での抽選会で、昼公演では客席は座るタイミングがなくてほぼずっと立ったままで(私は老人なので座ってすきまからステージ見てたし、見えなくてもまいっか)、夜公演は最初から座ったら、八木ちゃん(とおみずかな?)がジェスチャーで前の方に客に「座って」と指示したおかげで徐々にみんな座ってくれて助かった。昼公演のアンコール明けの『今夜だけ』を歌い終わって、瑠乃がMCを始めようとしたら、一番下手にいる八木ちゃんが上手の舞台袖にジェスチャーで合図を送ってて、何をしているのかと思ったら日→中の通訳さんを呼び込んでいた。夜公演のMCが終わって、最後の曲に入る前にサプライズで各メンバーにサプライズでメンカラの花が贈られて、花と横断幕と一緒に会場で撮影して、さあ次は最後の曲というときも八木ちゃんが他のメンバーから花を預かって舞台袖に片付けようとしてた。八木ちゃん、こんな感じだったっけ?と思った。先輩の自覚がなせる技なのか、普段の効率厨ぶりを先輩に遠慮せず出せるようになったのか、それは分からない。

 八木ちゃん、こんな感じだったっけ?といえば、つばきは曲中にペアになって且つ歌割りがないと、どのメンバーも2人でふざけ倒していることが多くて(だからよく歌詞も飛ばす)、八木ちゃんも同期はもちろんきそ、おみず、安美ちゃん、まおぴん辺りとは絡まれて嬉しそうにしているんだけど、小野田さんとペアのときは謎の緊張感がただよっている気がする。2人とも相手がふざけるタイプならそれに合わせてふざけるけど、お互い「パフォーマンスはちゃんとやりましょう」パーソナリティ同士の2乗というかなんというか。

 語学に関するまおぴんの笑いにしつつも「一生懸命覚えたから聞いてやー」「間違うかもしれんけど聞いてやー」精神は、クリスティアーノ・ロナウドがもっとも称賛するタイプの努力家よね。素晴らしいパーソナリティ。抽選会で誰かの「フライヤーにサインしてプレゼントします」に対して「フライヤーって何?」言うてたのもたしかまおぴん。

 個別に行くでもなく認知されているわけでもない弱小ヲタの自分がなぜ上海まで行ったかといえば、それはもう9人つばきのライブが好きだからと言うほかない。きそちゃん含めたライブも座間東海上海大阪武道館だけか。春ツアーは新メンバーも含むから純9人の機会はほんと少ないし。これは行かないと。春ツアーの『マイダーリン』は新メンバーの御守りをしながらという感じがあるけど、9人だとほんとに9人だ!って感じだし、9人が3人ずつに分かれて、センター/上手/下手に分かれて、自分の目の前にどのトリオが来ても「ああ、みんな好きだ」ってなるし。ほんとに行って良かった。こんだけ言っといて、26日のアットジャムには行かないのだから、とんだウソつきである。本当の9人ラストはニコ生で見るので赦してください。