パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『21世紀への証言』「ブトロス・ブトロス・ガリ」

初回放送はガリが事務総長をクビになって一年後の97年12月頃。
93年に起きたソマリア派遣軍の失敗とそれに伴うアメリカとの対立の頃の記憶がないので、良い復習になった。それにしてもアメリカ兵の死体を引きずり回しながら、嬉々としている子供達はなんだろう。死体は死体だから回収するのに人を殺すのは非人道的なのだろうか。もし、仲間の兵が引きずられているのを見て、引きずっている非装備の子供達に向かって乱射し、それがカメラに撮られたらどう感じるだろう。ニューヨークの国連本部の本屋で、ガリの敗因は国を超える国連軍を掲げながら、保護するべき対象が個人の生命ではなく、民族国家という国際法の中での枠組みだったというジレンマ、という日本語の本を立ち読みした。もし国連軍が通行料を巻き上げる貧乏ウクライナ軍からの派遣社員ではなく、例えば明石康が日本からの派遣ではなく、自前で雇った国連職員であるような存在だとすれば、大国に振り回されない国連軍が成立するのだろうか、財政は大国頼りだけど。