前半はエルヴィス・プレスリー、アメリカ人が楽しめる内容だ。サリヴァン・ショーの前にライヴァルの歌謡ショーに出演していたことは知らなくて、ちょっと得した。後半はキング牧師の最後について不勉強な部分を大いに補ってくれた。牧師の神通力について50年代の成功と64年のノーベル平和賞授賞、それから68年の暗殺までは一括りには出来ない。単発の社会運動があり、牧師の政治家としての流れがあり、神話としてのイメージがある。社会改良活動家が思想家に祭り上げられることほど真実を隠すものはない。ダライ・ラマにもアウンサンスーチーにも同じ危険は付いて回る。
