パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1『BS世界のドキュメンタリー』「“闇”から抜け出して〜カナダ・10代少女たちの証言(Innocent Tricks )」

2004/7/17放送、45分、プロデューサー:ロブ・ブロンリー、構成:ブラッド・ケンビル、制作:フォース4エンターテインメント(カナダ・2001年)
公式サイト(http://www.cbc.ca/roughcuts/feature_070103.html)によれば、カナダCBC局で木曜日の夜10時から放送されている「rough cuts」という40分番組。ニュース番組における「今日の特集」みたいなものか。
2人のティーンを事例に、麻薬と売春の恐ろしさを啓発するためのPRビデオみたいなもの。なので、彼女達の発言も「親への反発」とか「居場所がない」といった本音トークのようで、実は借りてきた言葉というか、確かに話す体験談は隠さず事実なんだけど、まず「麻薬や売春はよくない」という結論へ向かうためのシナリオがあり、そこへ辿り着く事を前提に、他人に聞かせる事を意識した発言のように聞こえた。もちろん自国の取材に顔出しで応じる事、或いは本名でこういう活動をする事自体、すごく勇気のいる事なのだろうが、西洋では、ここまで「麻薬・売春のような逸脱行動から立ち直り、自我を確立した私」像を打ち出さないと、公に発言もさせてもらえないのか、という印象が残る。