パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1『BSプライムタイム』〔イラク戦闘終了後の検証シリーズ〕1「混迷するイラク〜問われるアメリカの占領政策」(Truth, War and Consequences)

2004/1/5放送分、50分、米・WGBH制作(2003年)、プロデューサー:マーティン・スミス/マルセラ・ガヴィリア、【日本語版】導入:柳澤秀夫解説委員、制作統括:古川潤
本国のサイト(http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/shows/truth/)をみてみると…
何と本放送は90分だ。しかも2003年11月15日に放送された『NHKスペシャル』「崩れたイラク復興計画〜アメリカの誤算」(http://d.hatena.ne.jp/palop/20031117)の元ネタはほとんどこの番組のようだし、今回も半分近く内容を削った番組を放送してNHKは何がしたかったのだろう。余談だが、今回NHKのサイトに原題やら制作局やらが掲載されるようになったのは、素晴らしい進歩だ。更なる充実に期待する。
本国では2003年10月9日に放送され、翌10日には番組のプロデューサーであり、ライターであり、レポーターであるマーティン・スミス氏がオンライン・チャットで、視聴者の質問に答えている。「パールやブレマーは本当の事を話していると思いますか?」みたいな質問もあり、なかなか興味深い(といいつつ、面倒なので自分が読む事は二度とないだろう)。
またサイトで番組を見る事が出来る。さらに本放送ではカットされた個々のインタビューも見る事が出来る上に書き起こしもある。高校の授業で使用するための教師へのガイドブックまである。番組のビデオも売っている。ネットで無料配信&ビデオで販売、これ最強。NHKもこのくらいの事はして欲しい。というか、NHKがどこぞにアーカイブの博物館をオープンした時「番組放送分だけでなく、カット分まで史料として公開してこそのアーカイブだろ」という要望をしようかと思っていた。
どうでも良い事:冒頭に「4月下旬、スミス特派員がクウェートからバグダッドに入る際、亡命イラク人指導者カナン・マキヤ氏が同行した」という説明があったが、これは本来「亡命イラク人指導者カナン・マキヤ氏が4月下旬に開かれるイラク人指導者の会合に出席するためクウェートからバグダッド入りするが、スミス特派員も同行した」とするべきのような気がする。