パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1『BSプライムタイム』「イスラム地下銀行〜“聖戦”の資金ルート」(Jihad Launderes)

6/7初回放送、50分、2002年、仏・アルテTV/BFCプロダクション制作、プロデューサー:フランソワ・カストロ、構成:ミシェル・クトゥジス
組織犯罪研究者というかジャーナリストらしいミシェル・クトゥジス氏が、自分でビデオ取材。実際にアルカイダが利用した証拠は出さずに「西欧的法律が届かないイスラム街を放置するカンボジア/タイ/マレーシアは非文明国、それを手伝うイギリス野郎も糞」「イスラム・ネットワーク、金融ネットワーク、犯罪組織ネットワークは渾然一体」と言いたげな内容。
しかも、一方的にイスラム的なものを非難するのではなく、当事者にインタビューし、主張・弁解の機会を与えて(放送し)中立性を装った上で、取材者の否定的なコメントで1単元を締めくくる「Nステ方式」を使っているので、タチが悪い。
但し、モーリシャスの現地取材は勉強になった。そのうちモーリシャスでクーデタが起きたら、多分黒幕はアメリカ。
コメントを出していたカーディフ大学犯罪学教授マイケル・レヴィ氏のサイトはこちら。
http://www.cf.ac.uk/socsi/whoswho/levi.html
ミシェル・クトゥジスという人は、以下の本を出している。
アラン・ラブルース/ミシェル・クトゥジス著、浦野起央訳『麻薬と紛争〜麻薬の戦略地政学』(三和書籍、2002年)