パロップのブログ

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NHK-BS1『BSプライムタイム』「ネオコン〜ブッシュ政権を動かす“力の信奉者”たち」

10/18初回放送、50分、構成:松井奈保子/林育竹、制作統括:高井孝彰、キャスター:手嶋龍一
若き日のリチャード・パール&ポール・ウォルフォウィッツを扱った前半が面白かった。ウォルフォウィッツはニューヨーク生まれのユダヤポーランド移民。ホロコーストを寝物語に育つ。2人の学問的師はアルバート・ウォルスタッター(Albert Wohlstatter)博士(シカゴ大)。「恐怖の均衡」(1959年の『フォーリン・アフェアーズ』にて)という概念を発明した人。いつの間にか誰ともなく言い出したような概念も、ちゃんと最初の提唱者がいるという事に感心する。民主党の上院議員ヘンリー・“スクープ”・ジャクソンが政治的師。1969年に2人はジャクソン議員を通して出会う。若き日の理想を抱いたまま、頑張って勉強し、出世して立案出来る立場になって実際に政権を動かしているというのは、考えようによっては感動的な物語だ。
ネオコンの人々は左翼からの転向組らしいが、自分の信念を実現するためならば確信をもって嘘を付ける処が、「政府って悪の組織だから、そっから金を騙し取る事に何の躊躇もあらへんで」と思われる辻本さん&赤軍派の人々と思考回路が似ている気がする。
「手嶋氏は(主に2ちゃんで)『アメリカの手先』と云われていたのに、こんなアメリカ政府批判番組に出てもOKなのか」と思ったら、番組の内容は「ネオコンはそんなに変な人じゃないよ」というトーンなので、やはり「アメリカの手先」か。無駄にブーヘンヴァルト(Buchenwald)までロケに行っているし。
取材に答えていた人:カート・キャンベルhttp://www.kkc.or.jp/japanese/activity/project/foreign/us-relations.html参照、デニス・ロスは番組内字幕では「元中東大使」とあったが、正確には「中東和平交渉を担当した特使」か。ダグラス・ファイス国防次官http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/human/fu/douglasj.html
(2003/11/17追記)どうも検索すると、アルバート・ウォルスタッター(Albert Wohlstatter)ではなく、アルバート・ウォルステッター(Albert Wohlstetter)らしい。