パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS2『〜自らを語る』シリーズ

BS2『バル・キルマー自らを語る』(2/18放送分、2000年製作)。個人的なキルマーのイメージは「『ヒート』で当たりかけたけど、その後失速」だったが、実際には、若い頃から演劇界あたりで評価されていたエリートなのかも。詩人としての活動やネイティブ・アメリカンのための慈善活動なんかも、日本だとコアなヲタしか知らないだろうし。番組内で取り上げられた映画は『トップ・シークレット』(監督ザッカー兄弟のコメディらしい)、『トップ・ガン』(監督トニー・スコット)、『ドアーズ』(監督オリバー・ストーン)、『サンダーハート』(監督M・アプテッド&デニーロの会社制作)、『トゥームストーン』、『バットマン・フォーエバー』(恥ずかしい経歴らしい)、『ヒート』(デニーロと共演したかっただけ)、『DNA』(マーロン・ブランドと共演したかっただけ)、『セイント』(主役らしい主役)。最新作は『レッド・プラネット』の時期。風貌・物腰は典型的なコーカソイドに見えるが、顔のパーツが微妙にアンバランスでエキゾティックなのは、多様な混血だから。セファルディを「北アフリカユダヤ人」と訳した字幕翻訳者の力業に乾杯。ケビン・スペイシーの回でも書いたが、高校演劇の位置づけがピンとこない。チャッツワース高校とロバート・カレッリ先生という存在が、たまたま同時期にキルマー、スペイシー、メア・ウィニンガムが在籍する奇跡を生んだのか。それともアメリカの高校演劇界には、日本サッカー界における国見高校と小嶺氏のような育成システムが存在するのだろうか。
BS2『ピーター・フォーク自らを語る』(2/19放送分、1999年制作)。「コロンボ以外に語る事あるのかよ」と思っていたが、導入部分のナレーションによると、60年代はオスカー・ノミネート2度の本格俳優、70年代はコロンボで茶の間の人気者、80年代はジョン・カサベテスとの独立映画コラボとそれぞれに活躍しているようで、「逆に『コロンボ』がアメリカでは如何にもアメリカのテレビドラマらしい瞬間的な人気、今でも話題にするのは日本だけ、今は失笑の対象だったら悲しい」と思ったが、実際にはコロンボに多大な敬意が払われていたので良かった。『殺人会社』は昔知り合いから借りたビデオに偶然入っていたのでついでに見たはずだが、記憶にない。『ポケット一杯の幸福』はキャプラ監督作品というだけで、神話の時代っぽい。映画論・演技論の話よりも、俳優になる以前の話の方が面白かった。古い時代の俳優に敬意を表する回、と言えなくもない。右目が義眼とは知らなんだ。役柄が限定されそうな気がするけれど、確かに企画・設定の段階で「両目が見える人のみ」と資料に書いてあるはずもない。
BS2『ブルース・ウィリス自らを語る』(2/20放送分、2001年制作)。『こちらブルームーン探偵社』の裏話が聞けるだけで楽しみ。取り上げられた映画の流れとしては、『マドンナのスーザンを探して』のオーディションに落ちて『ブルームーン』に受かった(プロデューサーのグレン・キャロンによる推しのお陰)。『ブラインド・デート』でテレビ→映画の転身にまずは成功。『ダイ・ハード』が大当たり。『イン・カントリー』(監督ノーマン・ジェイソン)のような小品にも出る。自ら企画した『ハドソン・ホーク』が大コケして自分のパブリックイメージを再認識。『パルプ・フィクション』(ハーベイ・カイテル繋がりで出演)が起死回生になり、『ノーバディーズ・フール』(監督ロバート・ベントン)、『12モンキーズ』(監督テリー・ギリアム)と順調で、『シックス・センス』(99年)も大当たり。最新作『ジャスティス』をプラハで撮影し終えた頃の収録。『ブルームーン』のコンセプトは1930年代のスクリューボール・コメディハワード・ホークスプレストン・スタージェス)、ウィリスが見本にしたのは三バカ大将、ボブ・ホープケイリー・グラント。会場にいたグレン・ゴードン・キャロンの外見は、如何にも昔のロマンティック・コメディが好きそうな普通のおっさんだった。
普段は書き流してしまう上記のような番組ネタも、休日に見ると妙にデータ的になってしまう。もちろん映画のタイトルをネットで検索しながら正確に表記出来るのは素晴らしい事。