取材：堤幸子、構成：荒井俊之、プロデューサー：熊谷均、制作統括：北川恵／光野純子
NHKは以前、無名の体操選手マリア・オラルのドキュメンタリー用継続取材をして、オチは世界選手権優勝というアタリをひいたわけだが、その2匹目のドジョウ。ただ主役のマーシャ＆アリョーシャはおそらくその筋では無名でも何でもなくて、実績はあるけれど直前までスランプに落ち込む2人が復活を遂げて感動のラストというよく出来た物語ではあった。ただナレーションが2人の心の動きに合わせて付けられているのではなく、映像に合わせて一番感動がハマる言葉を印象ナレーションという感じで興ざめ。特に本大会の滑っている部分。滑走終了後に「あのジャンプが跳べた時は何を考えていましたか？」くらいの追加取材はするべきだろう。優勝という結果と実際に撮れた映像プラス「どうせばれないだろう」といういい加減な日本語説明で都合の良い物語が一丁上がり、なのか。オーラが出まくっているプルシェンコ、主役の2人よりも存在感がある敵役扱いのアントン・シハルリドゼ（←スペルは確かにこうだが、実際にこう発音するとはとても思えない）&エレナ・ベレズナヤ、アリャーシャの友人にアレクセイ・ウルマノフなど小ネタが楽しい。
