パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS2『ロバート・デ・ニーロ、自らを語る〜アクターズ・スタジオ・インタビュー』

2001/7/11放送、1998年アメリカ
アクターズ・スタジオのすぐ近くグリニッジ・ビレッジのミーン・ストリートで生まれ育ち、本人もこの演劇学校に通ったという内輪話から、そこの先生だったステラという女性、リー・ストラスバーグ、同窓のハーベイ・カイテル、盟友スコセッシ/ジョー・ペシの話まで、みんなが知りたい内輪話が盛り沢山。話にあがった映画はデビュー作の後、『ミーン・ストリート』『ゴッドファーザー2』『タクシードライバー』『レイジング・ブル』『グッドフェローズ』『ケープ・フィアー』までで、とってつけたように彼の初監督作『ブロンクス物語』にも触れたが、多分誰も監督デ・ニーロには興味がない。作品を並べてみるとデ・ニーロが評価されているのは70年代の仕事で、それ以降は「あのデ・ニーロが出ている!」だけで客を呼び、見れば「やっぱり奴は巧いなあ」という感想しか持てない(それはそれですごいんだが)余生と云うか惰性と云うか流れになってしまっているのだろうか。個人的には『タクシードライバー』が1976年の作品だったことに驚いた。もっと古いかと思っていた。あまり関係ないが、私が『ランボー』を映画館で見たのは、確か81年くらいで、米国では80年公開だろう。『ランボー』はその後、アクション満載のアホアメリカ映画になったけれど、パート1にはまだベトナム戦争の後遺症というか『タクシードライバー』と同じ「深刻なアメリカ・リアリズム」の匂いがあったと思う。嫌になるくらい暗かった70年代映画からアホアホ80年代の境はどこなんだろうと、ずっと一線級のデ・ニーロで考えるのも面白いかなと思ったりしたが、そんなのは本屋にいくらでも並んでいるだろう。