パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『ハイビジョンスペシャル』「亡命者たち」

120分で5人の亡命者をレポートしているが、取材の熱意に差あり。総合ナビゲーターはワシントン支局長手嶋龍一だが、取材先はロンドン、ニューヨーク、パリ、マイアミ、ニューヨークで、それぞれの支局員が当事者にインタビューして、後はアーカイブの資料映像だから、手嶋氏が出てくる意味はほとんどない。1、アパルトヘイト下の南アフリカからロンドンへ亡命したドナルド・ウッズは有名人、ナレーションはロンドン支局山本浩が自ら担当。2、ハンガリー動乱の後、ニューヨークへ亡命したキーライ・ベーラは時間短し。3、キューバからマイアミへ亡命したロドリゲスは「カストロを倒して自由なキューバを取り戻す」と言っているのに、資料映像はカストロ前のバチスタ政権が如何に腐っていたかを延々と流すズレっぷりが楽しい。4、ポルポトの師匠で、シアヌークに追い出されてパリに亡命中の元政治家、今は詩人のカンボジア人も簡単な扱い。5、白系ロシア人の生き残りで、アメリカで成功してロシア独立テレビ(NTV)を買収したボリス・ヨルダンが一番力が入っており、個人的にも興味深かったが、内容はそれほどでもない。制作統括は年の始めに「ニューヨークのカメラマン10人」を作った人と同じだが、もしかするとセンスなし。