パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

宮本佳林 LIVE TOUR ~Karing~

2019年10月23日(Zepp Namba)24日(Zepp Nagoya

 

 ずいぶん前に初校を書いたまま放置していた記事を今になって完成させるのかといえば、もうすぐ宮本佳林LIVETOUR第2弾があるからだ。第2弾を見てしまう前に第1弾の感想を残しておこう。もっとも、あれから1年半が経ち、リアルタイムの感想はもう書けない。あの頃はまだ宮本佳林のことを何も分かっていなかった。卒業も発表してなかったしね。

 

〇個人的準備編

 自称サバティカル(ただの無職)だった私、9月初めに念願だった沖縄旅行に行き、9月中旬(9月12日~19日)に三陸旅行に行ったので、そろそろ社会復帰しようかと画策。岡山に帰って就職活動をせねば。

 とか言いながら、三陸旅行中の9月14日に宿からスマホでつばき福岡公演(10月13日)のチケットを一般発売で買う。まあその頃はまだ福岡にいるだろう。スマホでぴあを使う練習もしてみたかった。家にいるとパソコン使っちゃうしね。

 福岡に帰ってきた9月21日、宮本佳林LIVETOUR大阪公演(1023)名古屋公演(1024)のチケットを一般発売で買う。最後の遊び旅にするつもり。この時点では「10月下旬は流石にまだ就活しているだろうなあ」と想像していた。

 10月1日、ハロワで岡山の介護施設を検索し、よさそうな会社名をメモってハロワからは応募せず、帰宅してからパソコンで検索してそれでもよさそうだったら直接応募する。

 2日、ネットから書類を応募。3日、採用担当者から電話、面接日を決める。10日、岡山に帰って面接&不動産屋に行ってアパート探し。最近は職が決まってなくても特にツッコミとかされないのね。物件を決める。

 13日、つばき福岡公演に行く。15日、山木バースデーイベントの感想をネットで読む。16日、内定のお知らせ。17日、宮本佳林東京公演の感想をネットで読む。山木さんは引退したら、佳林ちゃんのマネージャーやったらいいのにと思うけど、山木さんもまだまだ現役続けそうだしと思ってた。18日午前、見積もりを頼んだ引っ越し屋さんが来る。18日夜、と言っても22時頃から仮眠を始めて19日2時頃に目覚めて、22時のお知らせを知る。カントリー活動休止を知っていたら、就活はしないで12月末までヲタ活に勤しんでいたかもしれない。

 23日、大阪公演。24日、名古屋公演、名古屋に着いて図書館をうろうろしていたら採用担当者から電話があり、11月の希望休を訊かれる。25日、名古屋市東山公園でジュニアテニスを観る。26日27日、甲南大学で社会思想史学会を覗いて福岡に帰る。これで本当にサバティカル最後の旅。これからは岡山でコンサートがあったらノコノコ行くくらいで、ハロプロのために遠征することもないだろう(とこの時は思ってた)。

 

〇観戦編

 大阪公演は2階ファミリー席の後ろの方で着席。名古屋公演は1階スタンディング席で、入場券番号が後ろの方だった割に前の方へ行けた。見づらい前の方の後方より、段差がある次のブロックの最前を好み人が多いから。1階と2階では聴こえ方も違って、感想は大阪と名古屋の出来の差というよりは1階と2階の差かもしれないが、名古屋がとても良かった。基本ファミリー席マンだけど、ライブハウスなら「かーりん、おい、かーりん、おい」って声を出して観る方が楽しいね。大阪のオープニング『私が言う前に抱きしめなきゃね』では、佳林ちゃん、音が全然とれてなくて「うわー、下手だな。大丈夫か、こりゃ」と思ったが、尻上がりに調子を上げた。東京では歌詞飛ばしがたくさんあったという話で、大阪でも特に新曲は歌詞飛ばしがまだまだあった。名古屋では初っ端から全開で、本番3回目でようやくこなれてきた感じで、名古屋まで来た甲斐があった(という「私は観た!」自慢)。バックのバンドともダンサーとも息が合ってきて、ようやくこなれてきたと思ったらツアーも終演というのがなんとも残念。演劇もコンサートも数をこなして練度を上げるのは大切。計3公演ではなあ。

 

〇個別編

 披露された曲をいくつかのグループに分けて感想を。便宜的な区分で、キッチリ分かれているわけでもなく、境だったり被っていたり。

 

a.一人で歌えないJ=J曲

 『私が言う前に抱きしめなきゃね』『愛のダイビング』『ロマンスの途中』『チョイス&チャンス』辺りは、もともとブレスの位置なんかも一人で歌う用ではないだろうし、完成度を求めるよりはファンサービス。古参ヲタと一緒にこの辺りの曲も切っていいのではないか。

 

b.一人で歌えるJ=J曲

 『大人の事情』は良かった。『初めてを経験中』はイントロのギターが本物だったのを聴けて満足しちゃった。『明日やろうはバカやろう』はソロ新曲群に近い。『ひといき』は『大人の事情』と同じ路線。この辺はソロになってもいつまでも歌えそう。

 

c.ぶりぶりアイドルソング

 『氷点下』はcとdの中間、お家芸、初見から自分のものにしている感。『オンリーチョイス』はbとcの中間。『天使のウィンク』は流石。松田聖子カバーは回替わりになるかと思ったら3回とも同じだった。

 

d.コピンクス声

 『最高視感度』が頭一つ抜けて良かった。本人の音域的に歌いやすいとかあるのかな。『カリーナノッテ』は意外とそうでもなかった。あの声でフルコーラスだと逆にメリハリがなくなるというか。『銀色のテレパシー』も意外と苦戦していた。グループ曲のアクセントとして活きる歌い方なのかもしれない。

 

e.パッとしない新曲群

 新曲群全体で統一した路線があるわけではないけれど、パブリックイメージから見たコレジャナイ感は共通しているかも。『タメライ』は本人も掴めてなかった。『若者ブランド』は合ってた。『少女K』はこの中の新曲群では一番好き。『どうして僕らにはやる気がないのか』は凡庸。『落ちこぼれのガラクタだって』は本人も掴めてなかった。

 

 この頃は宮本さんは憑依系の天才型だと思っていたんだが、どうやらリハを繰り返して解釈を深めながら徐々に歌世界を作っていく人だったらしく、歌詞飛ばしもリハの期間が短くて、歌詞の内容が本人の中で深まっていない状態だったのかなあと思うようになった。本来出るはずではなかった2020年のハロコンのソロ歌唱は宮本さんを知る上でとてもありがたい期間になった。同じ曲でも会場によって解釈を変えて歌うという。今年に入ってからのエムラインコンサートMSMWでパッとしない新曲群から何曲か披露しているけど、1年半でまた歌い方が変わっているという。

 bとc辺り、キラッキラのアイドルポップスに少し今どきのエモいロックを基調としながら、数多いるガールポップシンガーとの差異化を図るためのストロングポイントとしてd的な透明感あるクリスタルボイスは当然活かすとして、本人の表現欲を汲み取ってeにあるような厨二ボカロ寄りの詞も続けたいし、これらをブレンドした最適解を見つけるのが今のところの課題になるのかな。ソロ第1弾の『未来のフィラメント』は、宮本佳林のパブリックイメージに沿った100点満点の回答だったと思うけど、特に驚きがなかったのも事実。古参を適度に満足させながら適度に裏切るという難しい舵取りが要求される。


www.youtube.com