パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

CS「第34節・清水エスパルス戦」

2005/12/8放送、主審:村上伸次、実況:加藤暁、解説:福永泰
西河のゆるゆるパスとかアキの飛び出しミスとか、1試合に2回くらいは付き物になりつつあったが、シーズン終了でとりあえずは来シーズン開幕まで忘れることにする。
ベットのプレーが誰に似ているかといえば、ナカータだった。90分動くスタミナがある、持ち場を離れるディフェンスは監督にとって使いづらい、スペースある中盤付近での重心低いドリブルは得意だが得点につながる危険さはない、ミドルシュートが枠にいかない等々。ということは、ベットもトップ下よりも今の位置が適性ということか。
この試合のような出来ならば、ハンジェで右SH茂原の代わりは充分務まると思った。駒野のパワフルなクロスとハンジェの恐る恐るクロスは対照的だが、うまいこと組み合わせれば、良い変化になるんじゃないか。

今年2回ずつ対戦した他クラブの簡単な感想。千葉、川崎は攻撃的で良いサッカーをしているし、対戦するのも楽しい。G大阪と浦和は個人能力で太刀打ち出来そうもなく、試合展開もあまり脳味噌を駆使する感じではないのでやや詰まらなかった。C大阪、F東、大宮、清水、神戸、大分(ファンボ)は、広島と似たリスクにチャレンジしない組織優先サッカーだったからか、試合も膠着しがちだった。降格した神戸も勝負勘が足りなかっただけで、内容はそう他と変わらなかったと思う。この辺のクラブは、数試合の結果の転がり具合で順位も変動したことだろう。名古屋、新潟、東京1969、柏はほぼノーコンセプト。新潟は戦力的に苦しかったのかもしれないが、少なくとも広島との2戦は無策に過ぎた。磐田はG大阪・浦和グループとノーコンセプトグループの中間みたいで微妙だった。
というわけで、一般的に今シーズン終戦を意味したとされる後半のG大阪と浦和に負けた試合よりも、個人的には前半戦ホームでペースを握りながら勝負所で失点した鹿島戦と横浜Fマリ戦の負けが悔しい。(いろんな意味で)格上のチームを倒すことで、単純に勝ち点と大きな自信を得られただろうし、実際もう少しで手が届きそうだった。
改めて過去ログを読み返すと、マイベストゲームは7月のアウェイ柏戦前半45分と、9月のホーム千葉戦前半45分だろうか。どの試合も大抵後半は電池切れしてグダグダだったので、敢えて理想を展開出来た前半45分のみで評価してみた。
柏戦は、
………寿人………
…大木……ベト…
…李ハカズ茂原…
服部小村ジニ駒野
………下田………
千葉戦は、
…寿人……ガウ…
………大木………
…李ハカズ茂原…
服部小村ジニ駒野
………下田………
それから10月のアウェイF東京戦も、ガウボン→前俊以外は千葉戦と同じで、内容は良かった。11月のホーム柏戦もメンバーはガラッと若手に切り替えたが形は同じで良い内容だった。「今年の柏を相手に展開してもなあ」という声も聞こえてきそうだが。
前者はベットの変化系能力が活かされつつ、相手が温かったために広島にしては珍しくリズムが楽しく美しかった試合。後者は、組織立った強敵に対して高い位置から整然とプレスをかけてぶつかる理想的な組織が現実化しそうだった試合。個人的には後者が好み。たとえ得点の匂いがしなくても。

最後にユースについて触れておく。Jユース杯前のインタビューで槇野が「3年間で一番の思い出は?」という質問に「3年間で全国大会の決勝の舞台に5回、日本一に4回なれたこと」と答えていて、何というか「改めてスゲー」と思ったのだが、今年のチームがここ数年ほどではなかったにしろ、最終的に好成績を上げることが出来たのは、それなりに築かれた伝統と経験のお陰だろう。今年は夏場まであまり良い成績を残せていなかったけれど、「前年優勝した人達のレベルが元々どれくらいで、練習を積み重ねたらどれくらいになって…」みたいに、前年に全国で優勝した選手達と一緒に練習してきていたので、高い目標設定にもリアリティがあったのではないかと思う。今後も「凄い選手は元々化け物みたいで、まあ俺たちは元からそれくらいの実力だし」と諦めてしまいがちなトップチームとは正反対のメンタリティの持ち主がユースからどんどん育って欲しい。