パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1『ドイツ統一の舞台裏』「前後編」

ドイツZDF, 2000年
ドラマ部分と資料映像を混ぜた変なドキュメンタリー。最初、俳優と本物が全然似ていないのに違和感を感じたが、実は本物の映像と区別がつくようにという配慮かもしれない。コールやゴルバチョフの日常の癖を巧みに真似ているし、ミッテランはフランス人らしくしゃべるのでかなり笑える。但し、ゴルバチョフの額のシミは失敬だろう。内容は戦勝四カ国はみな統一に反対だったが、うまく連携して阻むアイディアを生み出す前に、コールごときザコキャラに統一を許してしまった。それにしてもゴルバチョフの交渉下手はひどいなあ。わがままとか押し付けにも入らない正統なソ連の権利までちゃっちゃと手放したから、後を引き継いだプリマコフとか当たり前のことを言っただけで、随分と悪者になってしまった。「コズイレフさんは馬鹿です」ってクルピャンコ氏も言っていたが。個人的なコメントとしては、ポーランドチェコと同様に東ドイツもあのまま行ったら、西と変わらない資本主義風になっていたことは間違いなく、それでいて政治上2つのドイツでなければならないとしたら、今のEUのような国境が西と東にあったら、それなりに納得して10年後に様子を見ての統一などすっかり熱も醒めていただろうから、こればかりはコール恐るべし、である。おまけだが、アフロメーエフが懐かしかった。以前、彼にちょっとだけハマっていたから。そうか彼はレニングラードの英雄だったのか。ゴルバチョフ政権下であんなにドイツ問題に関わっていたとは驚き。もう1人のサプライズはシャボウスキ、あの当時は政府の広報担当というから下っ端と思っていたが、彼はちゃんと政治局員のくせに間違った発表をし、なおかつ平然とクレンツ達の評価を西側メディアにヌケヌケと言えるのだから、大した奴だ。