パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

教育テレビ『トム・ハンクス自らを語る』

彼が(恐らく)コロンビア大学の演劇科の学生相手に行ったトーク番組(始めを見逃した)。これを見る限り彼はコメディアンを断念したのは正解だったと云われるのも頷ける。話はとても面白いが、始まりからオチまで自分で考えて、観客の反応まで予想通りを期待する。内容は誠実だし、話し方に説得力もあるが、頭の回転が早い方ではない。これはコメディアン向きではない。座談の名手と云われながら、その実一方的な自分の話に耳を傾けないと機嫌の悪くなる日本のアホ首相を彷佛とさせる(あくまで話し方のみ)。面白くないオチなのに笑わなくてはいけない、そんなリズムは人をだめにする。内容で興味深かったのは『フィラデルフィア』、映画の出来もさることながら、撮影の大変さや制作者のこの映画に対する志も含めてのオスカー受賞だったのだと思う。その後『ガンプ』も賞取って『アポロ13』に対する期待とプレッシャーが物凄くあったこともうかがえた。こうしたトークを番組として形に出来るのはすごいと思うが、あくまで外国語に字幕が付いて見せられるから品よく感じられるだけで、原語で楽しむ人にとっては『おしゃれカンケイ』と変わらないのだろうか。