パロップのブログ

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教育テレビ『演出家ジュリー・テイモアに聞く』

聞き手は野村萬才、彼は筑紫哲也みたいにくさいことを聞かない。『タイタス』を見る限り、彼女はちょっとおかしいアーティスト系の人かと思ったら、日本やインドネシアで暮らした経験のあるアジアン・テイストを仕事に活かした普通の人だった。様式美の文楽や歌舞伎、影絵芝居などの影響と西洋に教養を理性でまとめた方法を、エキセントリックなイメージに勘違いしただけだった。萬才氏の「神の視点」に関する質問だけは噛み合っていない気がしたが、その他はとても質問も回答も的を得ていた。彼女は自分の仕事を東洋の方が評価されやすいと感じているようだが、東洋人から見ると、西洋人のオリエンタル趣味だと云われそう。それとも彼女の芝居は本拠地ではよほど異端だと云われているのだろうか。どうでもいいけど、演出家の身振り手振りは、サッカーの監督の指示の出し方によく似ている。