パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS-i『第18節・大分トリニータ戦』

2006/8/20放送、実況:清原正博 、解説:相馬直樹
1年前の今頃は、前俊のロスタイムゴールに部屋の壁蹴って穴をあけたりしていた。そう考えると、今の状況は悲しいものがある。

昨シーズンのホーム大分戦は、味方CKの跳ね返りをことごとく拾われ、カウンター食らいまくりだったわけだが、この試合も前半3分に同じ形。しかし、中盤からボールが出る前に多分カズがファールで止めた。そういう相手の自由にさせないという意気は買える。まあ、前節に中里も同じような事をして悲しい結末を迎えたけど。
中盤3人(高柳/柏木/浩司)の運動量が多いとアグレッシブな戦い方が出来るんだな、という当たり前の事を確認した最初の15分。しかし3人ともボールの貰い方が上手くないというか、その辺りの長所を認めてベットやカズのような動きの少ない選手を使う理由もあるのだろうと納得したその後の30分。技術と運動量とサッカー脳が備わったMF募集中、というか青山の復帰待ち。
湯浅健二氏がよく言う「バランスを崩すリスクは犯さなければならないが、だからといってむやみやたらでもダメ」の、バランス面が抜け落ち、ポジショニングも攻撃面だけを考慮しているかのよう。ダバツやカズまでが自分で持って上がる辺りの笑えるほどの攻撃マインドは伝わってくるけど、カズ×ハンジェ、ダバツ×服部のところで何のコンセンサスも出来ていないので、数的優位を作る事もなく両サイドが死に体。これが整理されてくると、もう少しダイナミックな展開が期待出来そう。
ダバツはコンディション云々ではなく足が遅そうだし、マークも緩いが、次のプレーを考えたボールコントロールが巧みで、視野とか判断力もありそう。戸田を中盤に上げて3バックの真ん中で余っていると案外役に立ちそう。

後半45分は別のゲーム。相手の人数が減ると攻めあぐんだ前々監督時代を払拭出来るかのケーススタディ。自分がハーフタイムに推測したのは、15分経っても無得点なら柏木に代えて前俊。恐らく2列目に必要な役割が点取りに特化するだろうから。それで残り15分切ってもダメならハンジェに代えて上野。ダバツやカズからターゲットに放り込み、こぼれを3FWで何とかするべし。
実際に試合が展開すると、カズからのボールを受けたハンジェがサイドで1対1になっているのに、勝負出来ていないので、ハンジェ→前俊でも良いのではないかと思った。守備をする局面はほとんど生まれていなかったし。ただ、あの展開の中ですら前俊を右WBに使うのは、監督が誰でも勇気がいる行為になっちゃうところが「前俊ももう少し動けよ!」問題の深刻さか。
ハンジェは最初の1本をミスすると「次は絶対にミス出来ない!」と考え過ぎて、ドンドンドツボにはまっているタイプなんだろう。今日の出来だと流石に見切られても仕方ない。今日の布陣からハンジェを引いて駒野が戻ってくれば、ほぼベストだろうか。青山が戻ってくれば、浩司と柏木のどちらかが外れるかもしれない。ただ、後半数的優位の中で、浩司と柏木が交互に下がって組み立てに参加する間、ウェズレイがストライカーに専念すると、逆に存在感がなくなった感もあった。あの状況でもウェズレイには下がってボールを受けたりする動きを制限せず、その分浩司か柏木に代えて上野か前俊でも良かったかもしれない。

今日みたいな試合をしてしまうと、妙に自信を持って、次節ガンバ戦も弱者の亀サッカーをせず、真っ向からの撃ち合いを選択しそうな予感がする。ここ数試合、往年のセレッソのような馬鹿サッカーをする素質が感じられるし、はまると虐殺されるかもしれないが、折角NHK-BS1で生中継もある事だし、ガンバ相手に互角に撃ち合って面白い試合をしてくれたら、という期待もある。