パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『京都パープルサンガ対大分トリニータ』

2006/5/21、桃スタ

雨が降ったら行かないつもりで前売り券を買わなかったら、今年一番のカンカン照りになった。暑さもあって試合途中にうたた寝してしまったが、試合の内容が退屈だったわけではない。ここ数カ月、サンフレッチェアンチフットボール”広島に付き合ってきた人間からすれば、どちらもマイボールを大切にして多彩な攻撃をみせる良いチームだった。
大分は何度かマイボールになった瞬間から8〜9人が前を向いてハーフラインを越えていく場面があって見応えがあった。見ている方は「パスをカットされたら、カウンターを食らうべ」と思いつつも、後ろ髪をひかれない姿勢が良い。劣化版ジェフといえなくもない。
京都は中盤ディフェンシブな2人が相手を止めたら、サイドのアタッカーに送ったり、前線の外国人に頼んだり。この日のパウリーニョは決定的なチャンスを何度か外して戦犯扱いだったが、ボールを貰ってからシュートまでは普通に上手かった。
その他、馴染みのない選手も出ていたが、それが主力の怪我なのか、消化試合だからなのか、以前とレギュラー入れ代わっているからなのか、よく分からないので、大層な事は書けない。
一番目立っていた選手は梅崎。ボールをもらう動きが秀逸。20歳前にこれだけの動きを出来ているのに、何故か多くの選手達が段々と目立たなくなる。やはり対戦相手が研究してきてからが、本当の勝負なのだろうか。
本来、梅崎と同ポジションであろう西山は一列下がっていたが、枠に飛ばないミドルシュートを打たせなくする深遠な作戦かもしれない。
前半はバックスタンドから目の前にいる出戻り角田の動きを楽しんだ。やる気なさそうにしているのだけど、ドリブルでスルスル上がっていく様が面白かった。前半の前半は周囲と噛み合っていなかったけど、単独で突破してクロスを上げたりしているうちに段々と馴染んでいたようだった。あのスタイルだと監督によっては嫌われそうだと思った。
後半から入ってきた中山は技術を持ち、視野も広くて試合を落ち着かせられる良い選手。確か高卒1年目でスタメン起用されていた記憶がある。大きな怪我をしていたらしいが、いかにもサポから「もっと使え」と監督批判があがりそうなタイプの選手。
ロスタイムに起きた疑惑のオフサイド崩れにより、リコーが切れまくって、試合終了後に赤紙を食らってた。スタジアム全般に響き渡るくらいのボリュームで、かなり罵っていたから、それ以前の判定云々はおいといてレフェリーもカードを出さざるを得ないだろう。ただ、その前から相手と50/50でぶつかった時に自分ばかりファールをとられたり、オフサイドの判定が微妙だったりして、その予兆はみられた。後半半ばのオフサイド崩れの時は、誰に切れていたのかよく分からなかった。向かって左にわめいていたが、児玉か三上か、その向こうの線審か。まあ、ロスタイムに失点した後、判定にぶちきれていたはずなのに、マイボールと見るや、(SBではなくCBなのに)右サイドを怒濤のオーバーラップしたのが面白かった。広島時代にも見た、あの辺の勝負魂みたいなのは流石。あれでリコーのセンタリングが真ん中で合い、奇跡の同点ゴールが生まれていれば、ホーム扱いだった京都のお客さんもしぶしぶながら納得して帰ることが出来ただろうに。というか、ともに敗退が決定しているカップ戦の消化試合なんだから、最後の場面はとりあえずホーム有利の判定にしておけば、丸く収まったケースだろう。