パロップのブログ

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「第9節・ガンバ大阪戦」

10/17、広島ビッグアーチ、主審:砂川恵一、(CS放送)実況:寺西裕一、解説:西村昭宏
前半20分、中盤最も深い位置にいたカズからディフェンスラインの裏へ抜ける浩司へのロングパス、こういうのがもっと見たい。感覚と約束事の融合。逆にガンバの2点目も同じように山口から吉原への縦一本。あれで得点されてはいけない。この試合の浩司は2列目から裏に抜けてというよりは3トップの右という位置取り。盛田がハイボールに競り勝って裏にこぼれた時に備えて、大木や浩司が可能性を信じたフリーランニングをしていれば、というシーンが多いことも確かなので、いろいろ話し合って欲しい。
ベットがシューズを履き替える際、浩司がカズと並んで底にいたのが風流だった。
前俊はJユース杯のため欠席で残念。一方の家長様はバックスタンド上方からみていたので一番遠いところでプレー。後半、自分の前に来るのを楽しみにしていたのだが、前半リカルドに破壊されて残念。この日の家長様はほとんど仕事出来ずだったような気もするが、遠藤や二川も左前に流れていたので区別のついていない部分もある。遠藤はCKを右で蹴っているくせに左サイドからも左足で良いボールを蹴るし、ガンバの奴らは両足で同じように蹴れるのが恐るべし(確か新井場も両足グッドという話を読んだ)。正直、前半のフェルナンジーニョをFW、家長様を左サイドに、はあまり機能していなかった。左に二川、下がってフェルナンジーニョ、FWに吉原の方がバランス良かった。そしてクラブの遠藤は代表と違って攻め大好きっ子だった。
大木の謎が少し解けた。スルーパスは弱くてカットされ(2点目浩司へのパスも弱くてカットされかかっていた)、自分でドリブルすればカットされ、誰もいないところにパスを出して観客はため息をつく前半の前半に比べると、後半はワンタッチで服部や盛田を使って効果的なクッションになっていた。久保と組んで結構なゴールを上げた時期もあったし、基本的には運動量の少ないワンタッチゴーラーのはずだが、小野戦術に適応するため必死でディフェンスするも空回り。しかし良い大木をかき集めれば、下がってきてボールを受け、敵に詰められる前にサイドへはたき、クロスが上がる頃にはゴール前でワンタッチ、というラウールになる素質があると思う。正直、服部や駒野のクロスがあさっての方向へとんだときよりも、大木のミスに対してスタジアム全体から大きなため息がもれるのは、負の実績のせいだろう。ホームであれだと、イヴァン・カンポならばノイローゼになってもおかしくない。
キッズによるハーフタイムショーはなかなか。
………
テレビで改めてみると、前半からガンバも結構チャンスをつくっているし、フワッとした入り方という程でもなかった。お互い攻撃的に前がかったところで、広島の攻めが効率よく点に結びついたのだろう。
西野氏は96年の五輪代表監督で「大事な男」、小野氏は98年の代表コーチ兼2001年ワールドユースコーチ兼2002年ツーロン監督、解説席には小野氏と組んだワールドユース監督にしてガンバユース育ての親である西村氏と、ある意味日本サッカーの縮図。「なんていうんですかね〜」が口癖の西村氏だが、浩司の2点目を「ダイアゴナルな動きが良かった」などといかにもな解説。「両チームとも1トップ2シャドー」とも言っていたが、ガンバをそう呼ぶのにはやや無理があるかも。個人的には大黒の後ろに二川/フェルナンジーニョの2シャドーはみてみたいが、前半のフェルナンジーニョは明らかに2トップの片割れ的位置だったと思う。今年前半は小林伸二氏の解説で楽しませてもらい、後半は西村氏を楽しみたい。それからこの試合を『アンチ・クライマックス』で取り上げて欲しいのだが、実際に取材があったのかどうか。