パロップのブログ

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『〜自らを語る』シリーズ

BS2『シルベスター・スタローン自らを語る』(2/17放送分、1999年製作)。個人話としては、ニューヨークの貧しい地区(ヘルズ・キッチン)の生まれ、マッチョ信仰(ボディビル実践者)、問題児で大学はスイスのアメリカン・カレッジ、そこで演劇と出会う、ヤンキーだったが物を書くのは好きだった、など。続編は別として『ロッキー』も『ランボー』も70年代後半から80年代前半のアメリカを描いた作家性の強いB級映画だったはずなのに、結果として『デイライト』や『クリフハンガー』、『ジャッジ・ドレッド』と同列の「しょーもないアクション物」扱いされてしまうとしたら、少し悲しいかもしれない。『ダーティーハリー』シリーズ以降の歩みを間違えていたら、クリント・イーストウッドだって同じ運命を辿っていただろうに。「どうせ俺の演技なんて…」というコンプレックスを持っていると推測されるスタローンだが、斜に構えず自分なりの演技論・演出論で正面突破する彼はなかなか格好良かった。今後の活動も考慮して「観てくれる人の期待もあるし、どんな映画でも誇りを持っているよ」なんて言わずに「もうアクション映画には出たくない」と言い切るところも潔い。
(2/25追記)最新作は『Formula 1』と言っていたが、最終的には『ドリブン』となったようだ。ジョーイ・トリビアーニ(『フレンズ』)の「アル・パチーノに憧れているけど、大根の肉体派」という設定はスタローンが元ネタだろうか、と思っていたが、若い頃の姿はマジでそっくりだった。ジョーイには「自分の体験を生かした平易な言葉しか使わないけど、観客の胸を打つ物語を執筆して大ブレイク」なんてハッピーエンディングがあっても良い。