パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『ETV2003』「アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか(前編)」

出演:徐京植、構成:鎌倉英也、制作統括:山登義明/東野真
徐京植という人を何度かテレビで見る事があるのだが、面白いというか憎めないというか、在日朝鮮人として当然「日本に謝罪と賠償を」的な事を言うのだけれど、他の人々にみられるような教えられた通りのスローガンを考える事もなく叫ぶのではなく、いつも「俺って本当に正しいのかな?」という言い回しをしている。もちろん本人は誰よりも考え抜き、誰よりも日本の態度の不正義に憤っているのかもしれないが、いつも相手の意見に聴く耳を持ってしまうような態度に見える。「その彼がプリーモ・レヴィの足跡を辿るといっても、結局は自分語りになるのだろうな」と思っていたのに、そうはならなかった。何故ならレヴィが有名でないから。レヴィの若い頃から順に、エピソードを拾っては徐京植がコメントを挟む。映画的演出を狙ったのかもしれないが、感心しない。どうせなら前編でレヴィの生涯から未亡人へのインタビューまでで全部通す。後半で徐京植の自分語り爆発、の方が観やすかったはず。
(2/6追記)『ETV2003』「アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか(後編)」を、素で忘れて見逃す。再放送もあるだろうが、正直あまり残念でもない。