パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『広島対市原』

ちょっと昔、広島にアーノルドというオーストラリア人の選手がいた(トムソン人脈だ)。彼は派手さはないが、足下にボールを持つとまず取られないし、囲まれて焦ってあさっての方向に苦し紛れパスを出すこともない、「サッカーを知っている」フォワードだった。得点が少ないだか本人が故郷で現役を終わりたいだかで退団したが、素晴らしい選手だった。仮に今、広島にデニウソンオルテガが来ても、何の役にも立たないだろう。前線でボールが来るのを待ち、来ないのでキレ、ボールが来たら誰にもパスを出さないで相手に奪われるだけ(たまには成功してスーパーゴールを挙げるかもしれないが単発)。ビロングのように能力は高いけど「自分の給料分だけ働けば良いや」と思っている「傭兵」もチームの流れを変えることは出来ない。今の広島に必要なのは、サッカーを知っていて、それを若い連中に伝えようとする選手だ。遂に救世主が来た。エルツェグ、奴は使える。奴は本物だ。言葉が通じなくても、高橋なんかに動きを教えている。ポストプレーヤーだが、足技が巧い。スラブ育ちらしい。2000年の夏頃、今西部長がハシェク人脈を頼りにスパルタ・プラハでフォワード探しをしていたが、恐らくロクベンツを取りにいったのではないかと予想してみる。シーグルやロシツキタイプの選手は広島にいたが、久保の負担を軽く出来る、前で張っている選手を獲りにいったとみて間違いないか。あの頃は松永とか川島がいたような気もするが、戦力にならなかったな。それから、高橋と梅田が良い。高橋はサイズが足りない分を頭使ってポジショニングや競るタイミングをいつも考えているし、梅田は電柱と見せかけてサイドから強引な突破を見せる。森崎ツインズのような精密な技術とは違ったサッカーセンスがある感じ。今が沢田や桑原から完全に切り替える良いタイミングだろう。但しツインズのダブル守備的ハーフは自殺行為なので、何とかしろ。あんなザル・ディフェンスは見たことがない。