パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

Jリーグ2004プレビュー

サンフレッチェ広島
今年のテーマは今西色(埋もれた素材を探し、人間性を大切にし、家族的な雰囲気)の払拭。上村や桑原の醸し出してきた良くも悪くもチームカラーといえる温い雰囲気が消えるのをサポーターが望んでいるのかは微妙だが、自分で這い上がってこないものは容赦なく見捨てる強さが必要な時期かもしれない。といいつつ老婆心ながら、ハートの弱そうな茂木のフォローはして欲しい。宝なんだから。
今年は前半苦しんでも我慢し、後半は来年に繋がるように上位を狙うらしい。個人的に望むのは後期に完成度を高めつつも、もうひと味足りない状態で終えて欲しいという事(数年前のキエーボ状態?)。そして来年、最後の1ピース―昨年までの組織を尊重しつつ、個人の上積みをしてくれる天才―を大金はたいて加えて欲しい。サンパイオの契約が6月で切れるという事は、ユーロ2004で代表引退するスーパーな選手が翌年以降の構想込みで加入すると妄想。仮に現有勢力が順調に成長したとして補強ポイントは得点力のある右利きMFか。ピコーン!フィーゴカルピン
上村や桑原の代わりに同じようなおっさんを獲った事に疑問の声もあるようだが、広島のチーム作りをR・マドリーの「Zidanes y Pavones」に倣うと、「主力はユース上がりで地元民の心に訴える(森崎es)、それで足りない部分は他クラブをお払い箱になった選手を安く獲得して賄う(小村es)」という事になる。チームの顔的イベントには森崎esで、小村esには傭兵として出しゃばらずピッチの上でプロフェッショナルに徹して貰う。その思想だと来年優勝したら下田や服部も売らなければならないのでちょっと嫌だが、あまり先の事を考えても仕方ない。
桑田、佐藤昭、前田俊、高柳、森脇あたりにも出番があると良い。この辺がトップに昇格するとなれば、当然選手枠が狭まるわけで、レンタルされた松下や佐田、西嶋、高橋らと競っているといえなくもない。
作陽から加入した青山はもう2年はだめっぽい。ミドルシュートだけならハンジェを既に超えていると思うが、あのポジションには必要悪である無駄な運動量が足りないような気もする。何にしろ広島の中盤はタレント揃いだから出場するのも大変だろうだけど期待したい。

セレッソ大阪
卑屈な日本人的感覚だと、欧州人というだけで雲の上の人っぽいが、デンハーグに移籍した戸田は、オランダの弱小クラブからすれば「ワールドカップに出場した、うちになんか来てくれるはずのない破格の選手」らしい。という事は、クロアチアから加わったディフェンダー2人からすれば、上村も「ワールドカップでベスト16に入った日本代表に選ばれ、スペイン代表と戦った事もある、とてつもない実績を持った選手」として仰ぎ見る存在なのかもしれない。ちゃんと言う事を聞いてくれるように。
ムズロビッチには、ガジエフ同様のフィジカル厨という疑惑も持ち上がっているが、フィジカル厨だったら柳本を使わないわけないので、彼が干されているという事は視野や判断力を大切にする監督だと信じたい。
“コケ! コケ!”の苔口は、岡山人として期待している。いきなり通用したら、苔口にチンチンにされた作陽ディフェンス陣も名誉回復。

ジェフ市原
オシム監督が残った。「チェヨンスがいなくても全員サッカーならば大丈夫」と言いたいところだが、誰が出ても遜色ない組織サッカーだと思っていたロバノフスキ・サッカーも、結局シェフチェンコとレブロフが抜ければ、並のチームだった記憶もあるし、昨年より研究もされているだろうし、初っ端から躓くと、結構大きくコケる可能性もある。

ヴィッセル神戸
愛しのハシェクが監督に就任。2000年にプラハで観た時は3-5-2な感じだったけど、神戸では4-4-2らしい。チェコ国内では巨大戦力だったスパルタを優勝させた実績、フランス国内では弱小規模に該当するであろうストラスブールを1部昇格&翌年残留させた実績をどう見るか難しいところだが、知将と呼ばれた人でも最初に躓くと立て直せないままずるずる行った例も多々あるし、長い目で見守りたい。個人的には、2006年以降にチェコ代表監督希望だが。

スラブ関係はだいたいこんな感じだが、その他、大分のヤン・ベルガーはユトレヒト時代、組織の権化と呼ばれた面白そうなサッカーをするらしいとか、いろいろ楽しみもあるが、今年はユーロと五輪が終わるまでは、広島の試合をチェックするので精一杯だろう。秋になったら、福岡の昇格争いとか新たに注目したい事あるし。
(原文)http://fayefaye-web.hp.infoseek.co.jp/hyouron038.html