パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

つばきファクトリーのコンサート2018

2018年4月28日、福岡ビートステーション、夜公演

例によって一般枠チケットで遅くに入場したら、係の人が「前の方にまだすきまあるっすよ~、後ろ付いてきてくださ~い」言うてたのでのこのこ付いていったら、まあまあ前の方の右端まで来たところで放置されてしまったが、まあまあよく見えた。そしてコンサートの最初から最後まで右手によく来るおのみずさんに夢中だった。私の周囲に太いヲタがいたのか、こっちの方をよく見ていたような気がした。アイドル系の笑顔ふりまく!って感じじゃなくて、何が楽しいのか終始フニャフニャニヤニヤしてるタイプの笑顔だった。さぞかし公演後の握手もあざかわでおっさんホイホイなんだろうなあと思っていたのに、握手はメンバーで一番印象に残らなかった無気力でやや拍子抜け。まあ歌がいいとかダンスがいいとかそういう方面ではなく、純粋にビジュアル面でジュンジュンとかさゆとか真野ちゃんとかの方面が私の好みなんだろう。

一応ファーストツアーなんだから、アルバムを出してないんだから、シングル大全集みたいな感じでやってほしいのう。カバー曲が多いよう。『Just Try!』聴きたかったよう。

これまで『笑って』を大した曲だと思っていなくて、過大評価されているとすら思っていたが、ライブハウスの重低音大音量環境で聴いて「なるほど、こう聴くとファンキーでかっこいいね」と納得したという点で、ジュースジュースの『イジワルしないで抱きしめて』体験と似ていた。パソコンのしょぼい音に慣れ過ぎているのが悪い。

『I Need You ~夜空の観覧車~』は、MVの出来が良すぎて騙されるのとおっさんが勝手に脳内で妄想補正するので騙されるけど、映像の力を借りず曲単体でなおかつコンサートで歌うとそれほどのパワーはないタイプ。

イカちゃんこと小野田さおりんは、歌もダンスもビジュアルも優れたものがあるので、メタアイドル(「アイドルという役割をプレイしてます」アイドル)というしんどい方向で頑張るよりも正統派アイドルを目指した方が資質的によいのではないか。声質いいよね。ずっと以前から勝手にワンフレーズ大賞(ex.更にもっと不利になる気がして♪/毎日ハッピーに生きるかどうか心次第♪/流星のように一瞬で消えていく♪/ビキニにヨットパーカー♪など)をやっているけど、「一生懸命すぎて不器用すぎて♪」のエモさは大賞候補。

つばきの劉備玄徳とも昼行灯とも噂に聞いていた山岸りこりこの存在感が本当になくてびっくりしたのだけれど、『BE HAPPY 恋のやじろべえ』のカバーがあって良かった。ヒップホップ×ハロプロの融合=まさにりこりこのための曲。でもこれは回替わりだったらしい。見られない回もあったのか。

多くのヲタの人達と同じく、6人の頃は「パッとしないなあ」と思いつつ、9人になって段々とハロ内で話題になってきた頃から少しずつメンバーを覚え、しかしなかなか顔と名前が一致しないメンバーもまだいたりして…。というところで、実際に90分近くリアルで眺めても小片さんと樹々ちゃんとオケツマンこと谷本あんみぃさんはまだ厳しかったりした。MC時に全員ズラッと並んだらわかるけどね。樹々ちゃんの顔はわかりやすいし、あんみぃさんは他の人より少し小さい。舞台上でめまぐるしくポジションチェンジがあると、事前にインプットした髪型の違いで探すしかない。2018年9月現在だと、流石にもう大丈夫だと思う。あれからMV見まくってるし。

金を払ってでも見たい芸能人オーラという意味では秋山まおぴんが随一だった。さすが鈴木愛理の後継者。この場合、芸能人オーラとアイドルオーラはちょっと違う。芸能人オーラを求めていないアイドルヲタからしたら、小野田、浅倉辺りはお金を取れるアイドルオーラがあるだろう。

ニゾンは綺麗だけど、ソロパートのボーカルは弱いよね。アンジュルムと同じ弱点。声質に差がないとか個性がないとかとも違う何かなのか、その辺はよく分からん。デビューした頃は、ハロプロメソッドを詰め込んだ研修生に坂道さんヲタが好みそうな要素を掛け算したら、若いヲタがこっちに興味をもってくれたりしないかな、みたいな戦略でやっているのかなあなどと思っていたが、それもよく分からん。そもそも坂道さんがどんな要素なのかもよく分かってないからね。イメージだと人間的魅力重視とか。でもまあ、ハロプロならやっぱりソロパート、頑張ってほしいよね。9人いて、少人数フィーチャー曲がないのは厳しいかもしれない。アルバムで3人3人3人の曲が3曲あるといい。

私は基本的にボーカルにしか興味がない人間で、ハロプロがダンス&ボーカルユニットの傾向を増していることには少し残念な気持ちもあるので、やはり歌声で魅了してほしいのです。

アンジュルムのホールコンサート2018

2018年4月14日、福岡国際会議場メインホール・夜の部

ハーフタイムの4分間VTRで、ふなっきが触覚作った髪型しているのを見て「あー、ふなちゃんも年頃の女の子だったんだ」という感想。

『次々続々』、当時の楽曲大賞で投票しようと思ったけど、直前に何らかの瑕疵が見つかって投票を回避した記憶があるんだけど、どんな瑕疵だったのか全然思い出せない。いま聴いたら、ほんとにすごい詞ですごい。

川村さんのシルエットが愛理みたいだった。

ここまで小ネタ。

圧巻の序盤メドレーだった。2017年の迷いを抜けて、手駒の活かし方が分かったというか。個性を発揮させようとするんじゃなくて、コレクティブなトータルフットボールを目指せば、結果としておのずから本人の持ち味が発揮されるという感じ。

あやちょがどこまで企画制作にかかわっているのかは分からないが、曲のコンペはおろかメンバーの選定から参画しているのではなかろうかという疑いが。特に3期以降は賢い子というか戦術眼を持つ子を選んでいるように感じる。その分、声フェチにはちょっと物足りない。ボーカルが弱いというよりは、声質のバラエティが足りない感じ。そこがあやちょのコンセプト優先な選考なのかなという疑い。

あやちょのコンセプトに、経験と実力と感性から真っ向異議申し立てが出来そうなメンバー、まろ、めいめい、あいあいが順に抜けていったのは偶然なのか何なのか。まあ偶然だろう。

なかなか言葉を選ぶのが難しいけど、あやちょはスマイレージヲタに対して愛憎半ばなんだろうと思った(本当は憎んでいると書きたいけど自粛)。仲の良かったメンバーに「アイドルを続けたい」と思わせてくれなかったヲタに対する憎しみ。アイドルとは何か。先立ってヲタの側に見たい需要があって、アイドルはそれを供給する存在なのか。あやちょは多分それにノンと言いたい。まずアイドルの側に見せたいコンセプトがあって、それを見たい人がお金を払って見にくるべきだと。アイドルの側に主導権がある、それはアイドルなのかと問われればなかなか微妙ではあるけれど、「それならばアイドルの定義を変えてやるぜ」くらいの覚悟で闘っているような感じはする。

とまあ威勢のいいことを書いてしまったわけだが、この後モーニング娘。のコンサートやハロコンを見ると、アンジュルムだけがあやちょの指示で特異なコンセプトをやっているわけではなく、正直あんまり面白くないダンス部も含めてハロプロ全体の流れなのかなあと思ったりしてブレブレな感想なのでした。

あやちょが卒業する時に、まろが卒業ソングを贈ろうと完全にあやちょへ当て書きして、まろしか知らない隠れたエピソードも詰め込んだ渾身の歌詞を書いたのに、それを読んだあやちょが「これはアンジュルムのコンセプトには合わないから」と美学に殉じて却下して、お互いに泣きながら大喧嘩するあやかのん下さい。

 

 

『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』

清原和博に見て欲しい映画ランキング第1位。アスリート引退後の燃え尽きについて、俺たちは何も分かっていなかった。真相がよく伝わってこないボルグの破産や自殺未遂の報道について、お騒がせくらいにしかみてなかった。

エンドクレジットのモブキャラにチェコ人名が多いと思ったら撮影地プラハだった。現地調達か。

マッケンロー役の人はアイルランド系というよりはユダヤ系の顔だろうと思って検索したら、合ってた。俺の眼力もなかなか。

監督はドキュメンタリー映画アルマジロ』の人か。なるほど戦場のような緊張感。ボールを打つ音がやたら大きかったが。心象風景の映像描写が見事なところとか北欧映画を正しく受け継いでいる感じ。

ビタス・ゲルレイティスがひょうきんな奴だったのは伝わった。名前からしギリシア系かラテン系かと思ってウィキペディアみたらリトアニア系だった。

松岡修造がテニマガに映画の感想を寄せていたが「マッケンローの悪態は計算されたものではなくて、精神科に通うくらいのものだった」のが面白い。どこまで本気でどこまで演技なのかは本人にもわからない境界だろう。アイロニカルな没入やらパフォーマティブやらを想起する。私は90年代の吉本新喜劇のようなお約束化した悪態しか知らないから、登場当初どれくらい本気で憎まれていたのかいまひとつピンとこない。

ロス五輪以前の肥大化してないプロスポーツの描写、個人的に好きなんよね。世界2位でもあのレベルのホテルなのね、みたいな。ドロー128、2週間で7試合というフォーマットがいつ出来上がったのかとか、そういうのが気になるタイプ。イチローや錦織が100年前の記録と比較されているのをみてムキーってなるタイプ。別物やって。

この試合、記憶には残っていないが、むかしWOWOW辺りで見たはず。伝説の試合と分かって見ると当然あまり記憶に残らない。試合前「すげい試合になりそう、楽しみだなあ」「でも案外こういうのって凡戦になったりするよな」の間で気持ちが行ったり来たりするなか、本当にすげえ試合になったのを生中継で目撃した人って楽しかっただろうなあ。うらやましい。

このブログ、ツイートをまとめたように見えてツイートしてないという。

(2018/9/5)書き忘れていたこと追記。端正な顔立ちに騙されていたけど、ボルグは北欧人らしいフィジカル・モンスターだったのね。90年前後からスポーツに興味を持った人間からすると、フィジカルと聞いて浮かぶのはアフリカ系だけど、70年代頃のフィジカルは北欧系やオランダの頑強さ、大型ハンマーで正確に何度も叩きのめすみたいなのがフィジカルだったんだろうなあと思いをはせる。 

ボルグとマッケンロー テニスで世界を動かした男たち (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

ボルグとマッケンロー テニスで世界を動かした男たち (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)