パロップのブログ

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CS『第15節・ヴァンフォーレ甲府戦』

2006/7/30放送、実況:中村義昭 、解説:瀬田龍彦
前半はあまり真面目に見ていなかった。3失点目は直接的には中里が1対1に負けたことだろうけど、4つくらい前のプレーを見ると、柏木が守備サボってたような感じもある。その柏木も後半はずいぶん自分のマークすべき選手を追い掛けて戻る場面が目に付き、それこそ45分毎にでも成長しているのだろう。似たようなプレースタイルならば、自分はクワダを随分買っているのだが、全然名前が挙がってこないという事は、飛び出しの才よりも守備に戻る意識の差で柏木に負けているのかもしれない。サテライトのメンバー表を見るとFW起用のようだし、起用されるとすれば、ウェズレイか寿人に出られない時か。サブに入れても上野より役立つとはいえないが、先発ならば上野を抜いて起用があるかもしれない。
サテライトのメンバー表ついでにいえば、フィードミスの王様西河はミーシャが監督でいる限り、CBでの起用はないだろう。まあ、この4試合で新監督も選手の見極めが大体出来たはず。ミーシャは「残留が決まったら、もっと若い選手も試したい」と言っているらしいので、高円宮杯が終わる10月中旬頃に残留が決まっていたら、そこから第2種登録の選手が続々トップで起用される予感がする。
試合後のミーシャの会見を読むと、試合が始まって相手のフォーメーションを見てから、誰が誰につくか決めたような口振りだったが、どこかの新聞に掲載された中里の話だと「ストッパー起用は今朝聞いた」という。数日前から相手のスタメンを推測して、こちらの選手の配置を決める。実際に試合が始まり、相手の布陣をみて、事前の予想と違うようならばベンチから修正の声。こんな感じだろうか。いずれにせよ、ミーシャもオシムと同様「自分達のサッカーをしよう」ではなく「サッカーは対戦相手と22人でやるもの」的な考え方だろうと想像する。フォーメーションは相手の出方次第によっていくらでも変化するもの。チームの最終形態としては、ベンチの指示がなくても相手に合わせて臨機応変にポジションの修正を考えられるようになって欲しい。
大木さんはいつもの大木さんだった。10分の間に、自陣前でチームをどん底に落としかけるノールックのミスパス1本、ピンチにもチャンスにもならない明後日の方向へワンタッチパス1本、味方につながるまあまあのワンタッチパス1本くらいか。守備では、茂原のミドルにプレッシャーをかけて欲しい位置にいたようだが、責任は問いにくい位置。例によって例のごとく「ツボを抑えた守備」をしていたつもりだろうが、青山や浩司が大木を追い越してボールの出し手を潰しにいっているのを見ると肯定しずらい。あれが新監督のコンセプトに合致しているのかどうか分からないが、怪我云々は無くても見納めかもしれない。
後半の中盤から引き気味の相手になかなか良い攻撃をしていたと思ったが、それこそ相手の思うつぼだったと言われればその通り。大木監督は試合後の会見で「ラスト20分はやられっぱなしでズルズル下がった」とややお冠だったが、やっている選手にしてみれば「後はゲームを閉めるだけなのに無理するわけねー」といったところだろう。新監督が守備よりも連動して攻撃する練習ばかりしているという話だが、ちょうど紅白戦形式で攻撃の戦術練習をやっているみたいだった。
下田からドカ蹴りも解禁、カズのロングフィードも解禁ということで、この辺は柔軟に約束事も変更だろうか。カズから寿人へ良いタイミングのロングパスもあった。甲府戦でFC東京戦を見た上で、以前から唱えているようにカズは前目の選手ではなく、後ろ目の方が活きると思う。
「衣笠化してまで連続出場する意味あるの?」という声が続出していた服部だが、監督交代等うやむやのうちに記録更新中のまま、状態も復活。レギュラー陣の中では、監督交代の恩恵を一番受けているような気がする。マイボールの時は盛田が左サイドギリギリまで開くから、自然と前に動くしかないし、守備の時は対面の選手をマークしてどこまでも付いていえば良いしで、やることがはっきりしているのが良いのだろう。
寿人幻のゴールが何故微妙な空気を呼んだのかと考えたら、甲府のDFが誰も手を上げてオフサイドのアピールをせず、「あーあ、やられちゃったよ」という空気を醸し出しているから。そりゃあ、広島サポも釣られてしまう。

実況アナが割合に選手の特徴を掴んでいるのに、何故見間違いばかりするのかと思ったが、どうやら現地にいるのではなく、我々視聴者と同様に、モニター画面をみながらの中継だったらしい。J2時代はよくあったが、せめてJ1の試合くらいは実況・解説陣を現地まで派遣してくれよ。