パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

「PSM・セレッソ大阪戦」

2005/2/20、桃スタ
サンフレッチェの先発は大体以下の通り:
……ガウボン……
…寿人……大木…
………ベット……
…カズ……茂原…
服部池田ジニ駒野
………下田………

ちなみにセレッソ
………黒部………
…古橋……森島…
ゼカ布部ファ久藤
山崎ブルーノ江添
………吉田………

広島は本当にここまでのプレシーズンマッチで好調だったのかと疑いたくなるような出来だったが、この時期の勝敗に意味はないしそれなりに面白かった。
これまでの文字情報からの想像では寿人と大木がMF気味なのかと思っていたが、実際はかなりの純3トップ。守備は4バックの前に茂原がフォアリベロ気味。それならば両SBは攻撃的にいって欲しいが、セレッソの古橋/モリシを駒野と服部がみる感じで中盤が薄い。ボールを奪う機会も茂原が多いのだが、前に残っている3人へ長いボールを送ったりしない。かといって早くカズかベットに渡して速いパス回しのリズムを作るでもない。そのうちにプレスを掛けられてカットされてカウンターを食らう。セレッソの2シャドーを上手く捕まえられないのと、両SH(ゼ・カルロスと久藤)を離しているので、簡単にクロスを上げられるし、簡単にペナルティエリアへフリーで飛び込まれる。失点のほとんどが同じ形だった。
セレッソの中盤が実質6枚、広島が3枚ではなかなかボールは奪えないし、奪ってからパスコースを探しているようでは相手のプレッシャーに負けるのも必然。多分、今日はコンディションが悪くてコンマ何秒、あと数センチの争いで全部負けていただけかもしれないし、3失点目の後は気持ちも切れていただろうし、プレシーズンマッチで反発心を求めるのも難しいし、それほどネガティブにはならないが、中盤厚めの相手にはシーズンに入っても恒常的に苦労するかもしれない。主力の揃ったFマリだったらサイドをドトゥラとハユマに蹂躙されそうし、逆に4-2-2-2系の鹿島相手だとホームで大勝とか。昨シーズンはわりあい自分たちのサッカーを押し通すようなところがあったが、今年は優勝を狙うというならば割り切った試合運びもみたい。今日の純3トップはいくらなんでも諸刃の剣。相手の戦力を鑑みて前半15分は両サイドから両ウィングまでべったり引いて入るとか、そういう柔軟さがみたい。
後半は茂原に代わって浩司、大木をベットの位置に下げて、ベットの代わりに茂木は右ウィング。10分もしないうちに大木に代えて高柳を浩司の位置に、浩司が1つ前に。やはり中盤3枚の組み合わせが悩みどころか。配球係をカズとベットどちらかにしてボール奪取係をもう一枚入れるべきかもしれない。茂原は今日が調子の底だったのだろうが、昨年見たハンジェと似たり寄ったりだった。ハンジェの怪我次第だと開幕戦カズと高柳のスタメンもある。個人的な妄想的スタメンとしては、中盤の底を茂原(ハンジェ)と高柳が組んで1つ前にカズ、ガウボンの後ろにベットと浩司。バルサ風にいえばベットがサイドで配球するガウショ役、浩司がシュートの上手いMF的なジュリのイメージ。得点力が昨年並みに落ちそうだが、そこはガウボンスペシャルであることを祈るしかない。MF争いには高萩や青山が加わって切磋琢磨して欲しい。茂木は守備負担の少ない今日の布陣で活躍出来なければ同情の余地無し。縦へのスピードが持ち味のはずなのに裏に抜けるよりも足元で貰うのが好きだし、貰うまでの運動量は豊富だけど1対1の勝負にはやや消極的。その才能がもったいない。
今日の失点とはあまり関係ないが、自陣前でボールを回す際ジニーニョと池田が平行になり、深さ/角度をつけないので、横パスをカットされそうで怖かった。これまでならばカズが下がってきてトライアングル作ってカズが下田へバックパスといういつもながらの安心・退屈な光景が見られたわけだが、今日は2バックから駒野や服部、茂原辺りへのパスが結構きわどい感じだった。バランスがあえば大勝、コンディションが悪い時は大敗という出入りの激しい年になりそうだ。キャンプで得たある程度の自信に確信が得られるよう、開幕から数試合、内容が良いのに負けたりしないでダッシュ出来ますように。とりあえず開幕の(3-5-2と思われる)清水戦が重要。

セレッソはヤナピーがベンチにも入らず3バックの右に地元出身の江添だったわけだが、江添はどうも人に強そうではない(「5失点したチーム側の人間が言うな」と言われそうだ)。開幕したらチンチンにやられて5試合くらいでスタメン落ちしそうでもあり、各チームのエースと対峙することで益々経験値を上げそうな気もする。まあ素人には分からない。正直22歳のヤナピーと比べたら負けるけど10歳老いたヤナピーを使うよりは前途明るい新人を優先、というのが小林監督の考えか。後半残り20分過ぎにはブルーノを下げて江添を真ん中に、山崎を左から右に、代わって斉藤竜を左に、とオプションも色々考えているようだった。

ついでに2005年の展望というか楽しみをざっと挙げてみる。
今年地元岡山にファジアーノ岡山というJリーグを目指すクラブが出来た上に、三菱自工水島を母体とした水島FCがJFLを戦う事になり、自分にとってちょっとしたアイデンティティというか広島への忠誠の危機が訪れた。生まれてから20年倉敷市で育ち、その後10年、現在まで岡山市に住んでいる身としては、まずそのどちらかを選択しろと言われても悩むところだ。ただ、高校まで他のスポーツをやっており、大学生になったと同時にJリーグが始まって観戦にハマったという歴史的経緯から考えると、やはりサッカーに関する限り自分の帰属意識は岡山でも倉敷でもなくサンフレッチェだと思う。思い入れという点で、たとえば子供の頃から地域でサッカーをやっていた人間ならば、少年サッカーから高校サッカーまで地縁・血縁を感じられるだろうけど、別スポーツの畑で育った人間としては、サッカー年齢10歳の記憶の大部分が広島にまつわるわけだし、地元高校よりも広島ユースの方を応援したいのが正直なところ。とはいえ、恐らく今年も広島まで試合を見に行くのはせいぜい1〜2試合だろうし、発表された中国リーグ日程をみるとファジアーノのホームゲームは大体日曜日なので倉敷や邑久なら簡単に行ける。広島=テレビで応援、ファジアーノ=のんびり観戦というのも悪くない。とりあえず国内プレミアリーグに贔屓クラブ、地元には足を運ぶクラブ、というイギリスやイタリア風味でいきたい。それから岡山では湯郷ベルが今年からL1で戦う。頻繁に美作までは行けないが、トップレベルとベルとの間にどれくらい差があるものなのかを確認する意味でも、ベレーザレイナスとの試合は是非生で観たい。宮間の当面のライバルである澤や安藤も観てみたいし。
ここ最近日本代表の試合を真面目に観ていないのは別にやっているサッカーに文句があるわけではない。アジアの中でやる試合はたとえ真剣勝負といえども実力的にがっぷり四つにはならないし、世界の強豪国とする場合はフレンドリーマッチ。実力伯仲で燃えるはずの韓国戦は数が多すぎて一つ一つが薄まり気味。そういうわけで久々にあるイランとのホーム&アウェイ戦を楽しみにしている。特にアウェイ戦は欧州に近いし多分欧州カレンダーでも代表戦だろうから、大味になっても良いからお互いに豪華メンバーを選出して組織や戦術抜きの殴り合いを期待したい。
今月からスカパーも復活。Jリーグセットかと思いきやキングダムにCLまで入っている。海外厨はリタイアしたとはいえ、やっぱり『チェルシーバルサ』は普通にみたいのが人情というもの。6月からはJリーグセットに規模を縮小したいところだが、その後はWC予選が大詰め。去年秋『チェコ対オランダ』のオランダホーム戦はJSPORTSで放送しなかった。チェコのホーム戦は見逃したくない。