5/31初回放送分、60分、ナビ：鎌田慧、構成：宮本晶樹、制作統括：三雲節／藤井勝夫
統一で貧乏になって愚痴を言っている人間だけを取材するのではなく、後半、それでも何とか出来る事をやっていこうとする人々を持ってくるところに好感。
作家クリストフ・ハインの「西独人は余計な国家をもらい、東独人はアイデンティティを失った」という言葉は巧かったが、ハイン本人は統一後に作家同盟のボスになったらしい。一般人に関しては、東独時代に築いた地位や名誉はゴミになったけれど、作家のように国際的な評価がものを言う世界では、東独時代の評価も紙くずにならなかった、というわけか。
西独が東独を吸収合併する形になったのは「西独の方が生産システムも優れているし、財政規模も大きいのだから当たり前だろ」というイメージがあったが、実際には西独の方が大きいってだけの理由だったかもしれない。仮に東独の方が大きくても「西独システムに倣え」だったろうか。少ない方のシステムに多い方が倣うのってきつそうだし、少なくても儲かっている方が多い方に合わせるのも反発ありそうだし。
