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パロップのブログ

主にTVドキュメンタリーを記録します

サカヲタのプラハ旅行記:Jリーグ化するスパルタ・プラハ

スパルタ・プラハ×シグマ・オロモウツ、2012/4/27、20時15分開始、240コルナ、観客数7228人
首都プラハをホームにするクラブは沢山あるので、いい加減スパルタばかり見たいわけではないのだが、旅行の日程と合うカードの巡り合わせで、2000年、2006年に続いてまたレトナの丘にあるスタジアムへ来る。そうそう、かつてトヨタアレナと呼ばれていたこのスタジアムは今ゼネラリアレナとなっていた。トヨタが建てたかと思っていたが、ネーミングライツだった。
チケット売り場の窓口で座席表モニターを見ながら適当に選んだ席が久しぶりにバックスタンド側で結構歩く羽目に。チケット代は240コルナ。大して高額な席ではないはずなのに以前の2〜3倍に。マッチデイプラグラムも35コルナ、過去日記を見たら2000年は5コルナだったのに。これがEUに加入するということなのか。チケットに座席番号は印字されているけど、見易い空いている席へ勝手に移動するのがチェコ流。というか、片方のゴールが柱で隠れる席を売りつけられた。AKBの劇場じゃないんだから。

プログラムの巻頭にはイジー・ヤロシークのロングインタビュー。スパルタで育った男、現役の最後に帰還!てな感じか。正直スパルタ時代、若手時代の印象はない。微妙な海外クラブで微妙に活躍しながらブリュックネルには冷遇された男。この試合は先発せず、70分から交代出場。まだコンディションが上がらないのか。
スパルタはヤローシクの他にも一昨年頃からジトカ、エリッヒ・ブラベク、ザーポトチニー、シオンコ、マテジョフスキーなど、海外クラブで活躍していたベテランを大勢集めている。一方で1990〜1994年前後生まれの若手に有望株が沢山いるらしく、トップチームの名簿に載っている。いわゆるジダネス&パボネス政策とでも言おうか、若手がものになるまでベテランで何とかしのぐとともに経験値を伝えて貰いたい的な。若手がものになる前に海外から青田買いされる昨今、そんなに上手くいくかは分からないが。

マクドナルドに置いてあったフリーペーパーには、そのパボネスの一人ラディスラフ・クレイチが2ページ見開きで特集されていた。流石期待の新人。ユーロにはいけなかったけど。その記事に「いつもは誰とつるんでいるのかい?(推測意訳)」という質問があり、クレイチは「ブラベク、カドジャーベク、フリデク、ヤーノシュかな。ああ、もちろんイェジャーベク、クルチ、ポロムもだね(推測意訳)」と答えていた。ちなみに前者がスパルタA、後者がBチームに所属し、全員が1992年生まれ。ベッカムスコールズ、ネビル兄弟、バットなあれを狙っている感じ。あー、同じ1992年組で同じスパルタユース育ちなのにカドレツFWの名が上がっていないのは意味深(なのか?)

プログラムには「サポーターが選ぶスパルタ(最近の)歴代イレブン(サブ面あり)」みたいな企画もあり、コウバ、イジー・ノボトニー、ホルニャーク、ネメチェク、ネメツらレジェンドの中にサンフレッチェで活躍したパベル・チェルニーが選出されてて嬉しかった。スクラビー、シーグル、クカと一緒にプレーした凄い選手だったらしいぜ。


スパルタのメンバー(最後の数字は翌日Sport紙の採点):GKバクリーク8、DF右からプジクリル6、Eブラベク6、Jブラベク7、パミチ5、DMFフシュバウアー5、マテジョ7、トップ下ホレク4、右SHシオンコ5、左SHクレイチ7、FWクウェウケ8
監督はスキンヘッドのお爺さんのはずだが、ベンチから出て指示出しまくりだったのは多分ヘッドコーチのマルティン・ハシェク。ナツカシス。
スパルタのフォメはチェコクラブに共通の4-2-3-1或いは2トップが縦関係の4-4-1-1。とにかくサイドアタック命で、サイドハーフがチームの華なのもチェコクラブに共通。それだと縦に速過ぎて単純過ぎるから時間と溜めを作る為にマテジョがチームの中心。中盤で時間を作れるチェコ人は少なくて、マテジョとパベル・ホルバースくらいしか見たことがない。で、時間を作りたいマテジョと縦に急ぎたいサイドアタッカーのシオンコの意図が全然合ってなかった。
ゲーム唯一の得点は最終ライン付近からボカンと蹴ったロングボールがワンバウンドしてゴール前に、クウェウケがDFより先に身体を入れて一振り。その前もその後も大方スパルタ優勢だったけど、ゴールは流れとはあまり関係なし。そんなゲーム。
マテジョと中盤の底を組んでたフシュバウアーという選手がなかなか良かった。1990年生まれだからガキンチョ1992世代がチームの中心を担う頃、キャプテンをやってそう。
噂のクレイチは左のサイドハーフで、1試合に2〜3回サイドを切り裂いてビッグチャンスを作るけどそれ以外は消えてて、ディフェンスにはあまり帰らんなあという。チェコサイドバックはあまり上がらず専守防衛なのか、チェコサイドハーフは戻らないでサイド高めに張っていれば良いのか。その辺は分からないが、印象としては6年前のダニコラと同じ。まあ6年後にトータルとして使える選手になっていると期待しましょう。




試合開始前のスタメン発表で驚いたが、オロモウツにマレク・ハインツがいた。中盤でちょっとオサレなキープとかしてたけど、それほど運動量も実効性もなく、59分ゲームで一番に交代させられてた。ハインツ、ヤンクロ、シマクと天才10番タイプを3人擁すともてはやされたシドニー五輪代表世代も皆引退か間近の晩年だね。
オロモウツから50人くらいのサポが来て、2階席の金網内に隔離されていた。帰り、トラムでスタジアム前から1停留所進んだところで乗り継ぎ待ちをしていたら、そのオロモウツサポの集団が警官5人位に囲まれて行進しているところに遭遇した。レトナの前にあれだけ広場があるのだからバスで来ればいいのに、どうやら最寄りの鉄道駅まで歩くのだろう。トラム待ちのスパルタサポとすれ違い様、中指立てるように煽る奴もいれば、笑顔で手を振る人もいて、まあプロレスとしての対立というか本気で乱闘騒ぎにはならない感じだった。

何が「Jリーグ化するスパルタ・プラハ」なのかといえば、若い女性客が増えている! カップルが増えている! しかもレプユニとか着てる! 何この「仕事終わりにカップルでレトナに来てバックスタンドでレプユニ着て観戦するのがオサレ」みたいな雰囲気、とでも言いたくなる広告代理店の陰謀的なものを正直感じた。
露出の高い服を着たおねーちゃんがスタンドまでビールを売りに来た。野球場かよ。
ハーフタイムにはピッチ上にサポーター3人程呼んでコーンドリブルからシュートして決まったら景品にレプユニ貰えるみたいなイベントやっていた。
試合中、ゴール裏にいる古くからの本物サポとメインスタンドにいるレプユニ着ているライトサポみたいなのが掛け合いで歌を歌っていた。それをバックスタンドのオサレにわかが高見の見物。
試合前にスタジアム併設のオフィシャルショップを覗いたが、レプユニとは別に背番号12の上に”Spartan”と文字が入ったシャツを売ってた。tの上に補助記号があるので「スパルチャン」みたいな発音だろうか。多分スパルタサポという意味だろうが、わざわざ「俺達スパルタサポだぜ!」みたいなシャツを着るか、あの荒くれ古参サポどもが。そのうちサポーターがお揃いのTシャツとか作って売り始めるのじゃないか。
2006年11月に見たスパルタは季節も寒くて悪かったのかもしれないが、ほんとオワコンの雰囲気に満ちていた。クイズ博士の長束氏のブログとか捕捉していたら分かるだろうけど、旧東欧小国の国内リーグのオワコン振りは相当。そりゃあ誰だってチャンピオンズリーグで活躍するチェフとか応援しながらTVでバルサの試合とか見る方が楽しいじゃん。有名選手が海外に流出し、八百長の噂が絶えなくて、乱暴なサポーターしか残っていない国内リーグなんか見るわけないじゃん。そういう雰囲気に満ちていた。で、クラブの幹部が古参サポに言ったのだろう。「お前ら、尖がってても悪ぶっててもダメだって。クラブを再興するために電通に頭下げるから、オサレになるから、お前らも少しは我慢して協力してくれよ」てな感じで説得したに違いない。まあ妄想だけど。