旅人：劇作家・演出家岩松了、撮影：浅野康治郎、コーディネーター：ナターリャ・ゴリャーチヴァ／日向寺康雄／山之内重美、構成：小宮忠幸、制作統括：福島昭／竹内豊
再放送、以前見た記憶のある箇所がたくさんあるのに、ないのも多い。チェーホフの『かもめ』の舞台をちゃんと見たことがないので何ともいえないが、というか『42丁目のワーニャ』しか見ていない奴に何もいう資格はない。というか『ワーニャ』を観る限り、人間の感情をあれだけ面白いストーリーと掛合わせながら表現されたら、20世紀小説が分かる人にしか分からない変てこりんな実験ばかりになったのも仕方ない。岩松氏はこれからチェーホフを演出しようとしているだけで、数十年前モスクワで恩師のチェーホフを観て舞台を志した、とか云った挿話がないので、この番組ではちょっと苦しい。
