パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

ドキュメンタリーの感想

スルーするつもり満々だった10/23放送のBS1BS世界のドキュメンタリー』「テロを乗り越えて〜NY摩天楼の空中作業員たち」(Slammin' Iron: Rebuilding the World)だが、「一応9・11関連だから」と思って念のため録画して良かった。今年見た中では1、2を争う傑作だろう。50分枠なのに45分しか放送されなかったということはノーカットと思われる。10/18にはBS-hiで先行放送されているが、海外制作ドキュメンタリーをBS-hiで放送するのも結構珍しいはず。「フィルム作品」という破格の取り扱いだったのかもしれない。
ニューヨークで鉄骨組みをしている先住民モホーク族及びニューファンドランド島出身者の2グループについて、現在の生活と歴史的な流れの両方に目配せしながら、史料映像と本人の懐古証言を巧みに編集しており、またタイミング良くジョークを入れるセンスもあるので、何の事件がなくても「私の知らなかった世界」情報として充分楽しめるのに、ハイライトではこれに9.11という非日常的な事件も絡んでくるので、更に引き込まれる。人間の魅力、歴史の魅力、映像の魅力、物語の魅力が存分に詰まっている。
段々と面倒になって海外ドキュメンタリーのエンドクレジット収集からは手を引いたけど、原題で検索すれば詳しい説明が出てくる。そして再放送があれば、見ることをお薦めする。ちなみにNHKの公式サイトはスペルが間違っているのでひっかからない。相変わらず自分たちの掲載するデータが、1次資料として多くのサイトに引用されるかもしれないという緊張感の欠片もない仕事っぷりで、何の資料的価値もない。