2005/8/27放送、主審:穴沢努、実況:寺西裕一、解説:戸塚哲也
7分頃、服部が競ったこぼれをカズが拾い、ツータッチして裏の寿人へ。通らなかったけど良い感じ。カズが裏の寿人へ、ベットがひいてくるガウボンへ、の使い分けが出来ると幅が出る。
CKはベットの右足、浩司の左足で、ともにゴールへ向かうボール。後半、人が替わると、左足が前俊、右足がハンジェ。
12分頃、センターサークル付近でカズが相手フィードをカットし、大木さんにあて、ベットに落とし、2トップへ上げると見せ掛けて、ゴール前にフリーラン、しかもDFの裏に抜けていたカズへラストパス、という美しい動き。「日本人の長所は3〜4人が絡んだ動き」が持論の小野監督も満足だろう。カズに追い越された浩司が自然にカバーリングしているのもポイント高し。
18分頃、右SH浩司から左に流れた寿人へロングパスが通る。あの位置だと右足で蹴った方が自然だけど、やはり左足に持ちかえて蹴ったのだろうか。気になるが、画面は別箇所が映っていたので詳細不明。
42分頃、大木さんから寿人へスーパーなパス。この日の大木さんは、守備面では直接奪うわけではないがスペースのツボを押さえ、攻撃面では沢山ボールタッチするわけではないがビッグチャンスに繋がるクールなラストパスを何本か出し、今時のトップ下のようにゴール前に殺到するわけではないが何本かシュートも打つ。非常に評価が難しい。
茂原に代えて浩司を入れたからというわけではなかろうが、この試合は多くの綺麗に崩す場面とともに、ちょっとした集中力の欠如と軽さから大きなピンチを迎える場面とが同居。誰かがサボっているとか誰かが下手だとかいうのとは別の次元で、個性の反映なのだろうか。サッカーは面白い。
余所からは「広島は組織的なロボットサッカー」と思われてそうだが、実際はかなり柔軟。中盤の並びも始めにポジションありきではなく、相互にバランスさえとれれば、相手の特徴によって変化を付けられる。しかも5月頃は、固定の11人が出ている時しか機能していなかったが、今は2〜3人入れ替わってもズレが減っている。
この試合に限っては、大宮は去年の広島みたいだった。来年は良いブラジル人を3人揃えたら、もっといけそう。それから6番は攻撃センス溢れる下がり目という感じで良い選手だった。
対話を欠かさないニュー・アナザー、恐るべし。