パロップのブログ

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ETV『土曜フォーラム』「戦争報道の課題」

2004/4/3放送分、70分、コーディネーター:今井義典NHK解説委員長)、パネリスト:チャック・ラスティッグ(ABCニュース国際部長)、スティーブン・ウィトル(BBC編集主幹)、ワッダーハ・ハンファ(アルジャジーラ報道局長)、佐藤俊行(NHK国際放送局長)、藤原帰一東京大学大学院教授)
NHK放送文化研究所が3月15日に行った国際シンポジウム「戦争報道の課題〜テレビに何ができるのか〜」の模様(http://www.nhk.or.jp/bunken/news-jp/sy0403-15.html
流し見するつもりで録画したが、予想以上に面白くて困った。恐らくNHKの意図は、局の中枢で戦争報道のガイドラインを作成しているお偉いさんを招いて客観と主観の話をしようというもので、実際ABCもBBCも如何にもウィットに富んだ御大が出席していたのに、何故かアルジャジーラだけ第一線で取材している記者が来てしまった。NHKも「報道局長」という肩書きに騙されたのだろう。まさかカメラとパソコンを持って最前線で取材した熱血漢が来るとは予想外。以前NHKがやった戦争報道検証番組(http://d.hatena.ne.jp/palop/20030920#p3)に出演した本当のアルジャジーラ編集責任者サイード・エル・シューリー氏は切れ者で、藤澤秀敏氏の「アルジャジーラは英米の放送局と違ってこの戦争に関して特殊な立場ですよね?」的な誘導尋問をうまくはぐらかしていたが、今回の人は「アラブ人ってのはなあ…」「サハフが放送局に来て殴った」などと熱弁していた。「今回はそういうネタを話し合いたいわけではないのに…」とNHK側はあたふたしたかもしれないが、それがアクセントになってシンポジウムも盛り上がって良い感じだった。
会場に招待された参加者は全員メディア関連の仕事人だったということだが、閑職に追いやられて暇なのか、解説委員のような仕事は昼間暇なのか、やる気無さげな年寄りばっかで、アクビしたり眠そうだった。こういうのこそ、忙しい若手に時間を与えて聞きに行かせろよ。