パロップのブログ

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自分の事

実家へ帰ったついでに、岡山県立美術館で「ターナーから印象派へ」を観て来た。事前に公式サイトで目録をみてターナーが数点しかないことは知っていたが、まさか油絵1点のほかは水彩画とは思わなかった。まあ「ターナーから…」だから間違いではないのだろうが、詐欺くさい。ついでにいうと、絵の入った額に見学者が映って絵が見えにくいライティングも失敗くさかった。それはともかく、『日蔭のふたり』とか『嵐が丘』とか『シークレットガーデン』のような因習と文明の衝突する19世紀イギリスが大好きな自分には、ターナー抜きでも充分楽しめる企画だった。地理学者は資源略奪の先兵であり、美術史家は宝物略奪の先兵であり、海外を旅する画家は一般人に植民地を紹介する先兵、そういう世界観に基づく19世紀イギリスの話を知るのが好き。コンスタブルの表記がいつの間にかカンスタブルに! ジョージ・クラウセンの絵が先月トレチャコフ美術館展で見た『忘れえぬ人』と被っているような気がした。前者が1883年作で後者が1881年だからフランス発の潮流に影響を受けていれば当然だが。余談ながら、併設展示の「岡山の美術展」も国吉康雄や坂田一男が面白かった。アフリカとパプアの仮面展も。