パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

全日本女子ユース・決勝他

昨日の続き。目が覚めたら10時前だったので行くことにした。開始前に見る側も気分を高めておきたいJリーグ興行等と違い、開始直前に着いてシンプルに観戦出来れば充分満足。
昨日、延長を含めて110分+PK戦を戦い、今日はどうかと思ったが、少し体は重そうに見える。ちなみに常盤木が緑ユニなのに、神村はいつものレッドではなくセカンドユニ。しかも全員が半袖。昨日雪まみれになったためレッドユニは洗濯中なのか、1stと2ndを交互に着ているのかは分からないが、男子含めてこのところ神村レッドに慣れていたので違和感あり。
風下の常盤木がセットプレーからキャプテンのヘッドで早めに先制。前半はその後も常盤木が終始ペースを握るが、昨日ほどポゼッション重視ということはなく、むしろ縦に急いでボールを失っていた。
後半、風下になる神村がギアチェンジして押し込めるか注目だったけど、開始10分で追加点を奪われる。2列目から8番が中央を割って見事に飛び出す。
残り15分頃、神村の4番を前にほとんど何もさせてもらえてなかった常盤木の15番がいわゆるゴラッソな駄目押し。確かバウンドして後ろから来たボールをDFに囲まれながらボレー。センスと思い切りが見事。メディア用ビブスを来ていた8人くらいの取材者はほとんど常盤木が攻撃するゴール裏にいたのだから、ちゃんとシュートの瞬間をカメラでとらえていたならば、是非とも雑誌でもウェブでも掲載していただきたい。15番はまだまだ足りない部分も多いのだろうけど、とにかくボールを受けるためにずっと動きっぱなしで、観ていて楽しい。
結果的に3失点したものの神村の4番5番CBコンビは、体入れるの上手いし、スピードで負けないし、簡単にクリアしないで繋ごうとするし、「これぞザゲイロ!」という感じでとても好きだった。出来るなら卒業後もずっとセットでプレーして欲しい。神村4番対常盤木15番のマッチアップも面白かったし。ちなみに昨日は「15番の165cmは疑わしい」と書いたけど、今日改めて見ると神村の4番よりやや低くて5番と同じか少し高いくらいだったから、165cmで正しいかもしれない。
選手の体調等チーム事情もあるのだろうし、結果論でしかないが、神村はパワフルなストライカー18番を1列下げてスピード系2トップでスタートしたのがもったいなかったように思えた。後半から18番をトップに上げると脅威だったし。
昨日「クライフのようだ」と書いた常盤木の9番だが、腰の高い走り方は服部公太に似ている。これで自分の中ではクライフと服部が結びついた。服部はたまに軽く抜かれてサンフサポから「連続出場を続けたいがために警告貰いたくないんじゃね?」などと批判されたりするが、実はあのランニングフォームがスライディングタックル等に適していないのではないかという仮説を思いついた。9番も対面のSBが上がれば一緒に下がるし、競ったり走ったりも頑張っているけど、激しいスライディングをする感じではなかった。余談だが、前半途中からハーフタイムまで9番と10番の左右ウィングがポジションを代えた。9番は右サイドで対面の3番をうまいこと翻弄していたからこのチェンジは正直不可解だったが、前後半とも9番がメインスタンド側でプレーするための粋な計らいだったと解釈しよう。念のために申し添えると、いつもニヤニヤしながら飄々とプレーする10番も結構好きだ。

昨年5月にサンフユースが作陽に6対1で勝った試合を観に行った。村井は怒られているし、石崎主将は前半で交代。最近の報道によると、作陽はこの頃がチーム作りの底だったらしい。7月に観た試合ではサンフユースに0対5で負けていた観音が8月の高校総体で優勝した。サンフユースもプリンスリーグでは銀河学院に負け、9月の高円宮杯辺りでは「ここ数年で最弱」なんて言われたりもしたが、12月にはJユース杯で優勝した。そして冬の選手権では、広島の代表は銀河でも観音でもなく皆実だし、作陽は全国で準優勝。チーム作りのピーク(目標)をどの大会に置くかにもよるし、連戦になればメンバーも固定出来ないし、何かのきっかけで急成長するチームもあるし、たまたま全てが噛み合った試合もあるだろうし、その逆もあるだろう。試合後に両校の監督が語ったという「プリンスリーグの効用」も「勝負優先のトーナメント戦からサッカー内容が問われるリーグ戦への変化」(C湯浅氏)というよりは、以前は情熱を持った指導者が手弁当でバスを走らせて行っていたレベルの高いチーム同士による練習試合という試行錯誤の機会が、新興勢力校にもやってくるようになったことがあるのではないだろうか。プリンスリーグという名の公式戦だと、学校の協力やら日程の融通やらもきくようになっただろうし。