パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1「天皇杯5回戦・ガンバ大阪戦」他

2006/12/9放送、実況:田中朋樹、解説:山野孝義
今日は、13時から地元の桃スタで天皇杯観戦、16時から入れ替え戦を(うっかり天皇杯の結果を聞かないようにBSではなく)CS視聴、19時からサンフの試合をBS視聴という充実した日程だった。桃スタが延長戦に入ったので入れ替え戦には15分ほど乗り遅れたけど、第三者的にはオチを見られれば充分。サンフの頃にはダルダルだったので感想もダルダル。
起きてから降水確率をみると、午前30%/午後50%。「こんなに晴れているのにまさか…」と思いつつ、12時にチャリで出発した途端に小雨が降ってくる。途中、運動用具店に寄って自由席前売(2000円)を買おうとするが、既に回収済。スタジアムの運営はいつもグダグダのくせに、こういうのだけ手際良いのが我が県サッカー協会。引き返して16時まで家でゴロゴロしようかとも思ったが、幸いにして暖かいので桃スタへ向かう。これで寒かったら、確実に引き返していた。仕方ないので自由席当日(2500円)を買おうと考えたが、スタジアムに近づくと、外から同席にあたるバクスタの両端がサポで一杯なのが見えたので、メイン端=SA席当日(4000円)に変更する。出費は予定の倍になったが、メイン側には屋根があったので結果オーライ。観衆は3955人という発表だったが、目測でFC東京サポが1500人、清水サポが1000人くらい、残りが地元民か。岡山まで遠征する物好きなどあまりいないのかと思ったが、土曜の昼に試合だと動きやすいのかもしれない。メイン側の両端にも両クラブのサポ多数と地元民。メイン・バックとも中央は緩衝地帯かと思うほどガラガラ。

チケットの値段は中央に従わなければならないのかもしれないが、カテゴリー別の席割は自由だろうから、高い席の割合をあらかじめ減らせておけば良かったのに。前売りの捌け方で大体の想像はつくだろうに。

なんだかんだいっても、スタジアムで観るのは楽しい。どちらかに肩入れしないで見るのは久しぶりで、いつもはサンフ側の選手を追っているわけだが、両方の選手を視界に入れるのは難しい。FC東京サポに囲まれて見たからというわけではなく、東京の方が自分好みのサッカーをしていた。恐らく怪我だの何だので、昨シーズンのDFライン(確か金沢-茂庭-ジャーン-加地)が全部入れ替わっている中でよく守り、スピード感のある攻撃をしていた。サンフ戦でボロボロだった藤山も効いていたし、戸田もきれていた。増嶋もジェジンをよく抑えていた。それから梶山がサポに愛されている空気も感じた。残念ながら徳永は全然成長している感じがしなかった。なかなか良い流れを作った今の監督は続投でも良さそうだが、まあ内部の論理があるのだろう。サブ組のアップを見ると、(サンフと似た)良くも悪くも和気藹々とした雰囲気を感じる。ああいうクラブが前半から連勝して首位争いをしたら、どんなノリになるのか興味深いし、首都圏のクラブが勝てば盛り上がりも相当だろうから頑張って欲しい。それから今日のメインスタンド側副審はサポの贔屓目抜きにひどかったと思う。気の毒だった。
エスパルスは、先週のサンフ戦から岡崎→矢島に変わった以外は同じスタメン。先週も感じたことだが、完全にポゼッションしてから技術と発想で細かく崩す様は非常に面白いのだけれど、攻守の切り替えは少し遅い。いわば「清水化」=日本人がどれだけ本家ブラジルに似せることが出来るかを追求すること。これはこれは魅力的だし、なんでもかんでも代表に結びつけるのは良くないだろうけど、「日本化」とは違うスタイルを模索しているようなので、相手ボールになったらすぐにプレスに行くようなスタイルでなければ、たとえば藤本なんかは代表に呼ばれて小林大吾中村直志のような不遇を託つことになりそう。再評価の声を最近聞くようになった伊東テルもサンフでいえば森崎浩司のような「バランスをとっているのは分かるけど、それだけじゃあ物足りない」といったところ。それから平松は後半から入って20分くらいは、ボールにも関与せず、好きなところに顔を出して中央に穴を開けたり、という印象。ボールに絡み出すと怖い選手だけど、組織化されていないブラジル風味というか、スマートに「清水化」された枝村/藤本/兵働あたりとは対照的。ヴェルディ辺りに移籍すると面白そう。

確か西部氏が言っていたことだと思うが、オシムサッカーの思想は、「ロナウジーニョをマークするのではなく、ロナウジーニョにマークさせる」の喩え話でもお馴染みだが、受け止めて反転すること。だからマンマークだからといって決して守備的ではない、攻撃的なのだと。ミシャがこの思想を受け継いでいるとして、浩司の役割は遠藤をマークしながら、マイボールになったら攻撃に出て遠藤にマークさせることなのか。では浩司が攻めに出ても橋本&明神にカバーされて遠藤をフリーにさせると役割失格なのか。そんなことを考えながらつらつらと見ていたが、カップ戦で追い掛ける立場ならば原則ばかり唱えても仕方ないし、今日の放送は時間の都合でカットされた部分も多かったし、所詮はテレビだし。来シーズンのフォーメーションを色々妄想しつつ、今シーズンを締めることとする。初めて見たウジンは、数時間前に生で見た石川直っぽかった。
今シーズンの自分的MVPは下田。ミシャに変わったばかりの頃は、後ろから繋ぐやり方にパニック寸前で、自分も「シャイニング林を戻した方が良いのでは」なんて書いたが、見事に適応した。戸田がどんなボールが欲しいかをはっきり要求するタイプだったとか、青山の顔出しが天才的だとか(でも下田→青山のパスはあまり記憶にない)、寿人の動き出しが天才的だとか(でも最近は前線まで一気のフィードはあまり記憶にない)、必要な要素は揃っていたのかもしれないが、それでもベテランの域に達してから「バックパスを手で取るの禁止」ルールに匹敵する革命を乗り越えたのは賞賛に値する。
次点は浩司。ついにアリバイディフェンスではない真のディフェンスを身に付けた。今の姿勢がアテネ五輪の頃にあれば、左アウトサイドとして人間力さんの信用を一層得られたのではなかろうか。それが幸せだったかどうかはまた別の話。さらに余談だが、中盤の底に戸田と青山、左にニュー浩司、右に柏木だったら、案外と前々監督の中盤フラットが機能しそうな気もする。
マイMIPはもちろんダバツ。ダバツ残ってくれよダバツ。