パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS-i「第33節・ヴィッセル神戸戦」

2005/11/27放送、主審:長田和久、実況:佐藤文康、解説:福田正博
大分戦を観に行くまでは、神戸ウィングまで行って、専スタとチェコ人助っ人と残留争いを楽しもうと思っていたのだが、大分戦で満足してしまい、神戸戦はテレビで済ますことにした。結果的にチェコ人は出なかったのでまあまあ正解だった。
団体クオリティの高いジェフ千葉や川崎と対戦するときの広島は相乗効果でスマートなサッカーを魅せてくれるのだが、下位チームと対戦した時は、自分達も下位のようなサッカーをしてしまう。かといって個人クオリティが高いチームと対戦しても、自分達のクオリティが上がるわけではない。結局、相手にお付き合いしてしまうというよりは、単純に流れを引っ張ってくる力がないからだろう。
神戸とはお互い似たもの同士というか、中盤高い位置でのチェックがうまくいくと、リズムが出てきて結構良いサッカーが出来るのに、いったん相手にリズムを明け渡すと、今度は取り返せない。取り返せないのに、相手が勝手に自滅してまた自分ペースになる。その繰り返し。
広島は初めの15分くらい、スタートダッシュに失敗してバタバタしている感があった。やはり自分はベット主導の50/50アバウトサッカーがあまり好きではない。その後、神戸のロングボールに慣れてくると、ベットを経由せずにサイドで細かいパスを繋げていた。そんな時はベットも運動量の多い守備専MFとして適応してくれる。あの時間が続けば良いのだが続かない。
最近の試合だけをみれば、試合開始からハイプレッシャーをかけて奪ったらとにかくサイドに渡してクロス、全員の電池が切れた75分からはより攻撃的な選手を投入してとにかく前線の3人に任せる。そんな形が確立したようにも思えるが、それが狙ったものなのか、苦し紛れなのかは分からない。
佐藤の3ゴールは神戸のDFが甘い。サイドからのクロスに対する脆さでは浦和並みだった。
1失点目はGKアキの判断ミスだろう。守備範囲の狭さではドイツ系GK(イルクナーとかレーマン)並みだった。あれでは周囲も助けようがない。
2失点目はジニーニョの個人的なミス。周囲に信頼して預けられる味方がいなくて焦ったのかもしれないが、あれでは周囲も助けようがない。
あの世代では一番ガタイが良さそうに見えるクワダだが、それでもまだ体は出来上がっていないのか、結構競り負けていた。或いは当たりに慣れていないだけかも。目指すは藤田トシヤか。
西河は1試合につき必ず2〜3回はびっくりするほどゆるゆるのパスを出すので怖い。どんなに潜在能力が高くても、絶対にやってはいけない集中切れを何回かやってしまうDFは使いにくいのだろう。ナギラとかナギラとかナギラとか。実際に見たわけではないけれど、吉弘もDHをやるとパスミスを連発するという噂で、若い選手はそれこそ大分のように単純な役割だけを与えて自信を持たせ、キック等の課題は日頃の練習で改善するのが良いのだろうか。育成は難しい。正直CBは身体や脳味噌の出来上がりを見極めるためにも大卒(22歳過ぎ)以外は獲らない方針も個人的には有りだと思っている。ただ、大学ナンバーワンCBを広島が競争で獲得出来る気はしないし、「じゃあユースCBは昇格させるつもりのない当て馬かよ」という話になるし、とりあえず昇格させて即2部のクラブへレンタルに出しても、今の移籍ルールだとそのまま帰ってこない可能性もある。広島が4バックを採用した際、CBは外国人と日本人を組み合わせる事が多いが、自前で育ったのは上村くらいで、それも彼は3バック採用時の方が多かったはず。何か上手い手はないものだろうか。

小野監督は「選手交代が遅い」という批判を受けることが多い。結果論的良し悪しは別にして、自分もそう感じる事はある。そんな我々はオシム監督の以下の言葉を噛みしめよう。

「私が長いこと監督をしていて、経験があると思われているようですけど、先に相手のほうが選手を代えました。うちは代えていませんでした。そうすると、なぜうちも代えないんだと周りがいろいろなことを言ってくる。そういうプレッシャーがありますけど、時には逆にそのまま代えないほうがいいことだってあるんです。でも、そういう意味では、うちもなかなか選手を代えずに、観客がしびれを切らすのを待ってテストしていました」
http://www.jsgoal.jp/club/2005-11/00026555.html