パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

CS「第24節・浦和レッズ戦」

2005/9/22放送、主審:松村和彦、実況:中村義昭、解説:野々村芳和
当日、スタジアムで観た時は、チームの雰囲気、試合内容ともにネガティブな印象しかなかったのだが、日頃からスタジアムに足を運んでいるサポや、全国放送で見た人の評判は上々のよう。結局、観ていた自分のテンションに問題があったという事で、テレビっ子らしく現場の印象は忘れてテレビの感想を書く事にする。

試合後の監督インタビューからすると、4バックはいつもの位置取りで、且つカズがDFラインの前後を出入りする形をイメージしていたようだが、実際には、両SBがやや高め、且つ余ったストッパーが上がるという通常の3バックと同じような動き方になってしまったのが誤算か。11〜12分頃、浦和の2トップにジニーニョ/西河が付き、カズが空く理想の形になっていたのに、カズからパスを受けたジニが上がってカットされ、田中達とカズが1対1になった場面が恐らく失敗の典型。37分半頃、ベットが中盤でノロノロしているところに、左サイドから上がって来たジニへパスし、結局ジニがミドルシュートした場面も事前の意図と違うはず。
逆に30分頃、ベットを起点に服部〜寿人〜茂原とボールが回ってカズのミドルシュートで終わった場面なんかは、理想通りだと思う。この場面でベットの隣りにいたクワダは、一度もボールに触れなかったけれど、寿人と入れ替わるように前線までフリーランし、その後もカズのシュートで終わるまで色々と動き直しているのなんかを見ると、すごく可能性を感じた。
トップ下に入ったクワダは、前半多くの時間帯で長谷部とマッチアップ。20分くらいまでは「ちょwwwおまwwww、監督は特定の選手に付かなくてもいいって言ってたけど、そしたら長谷部に起点作られまくりじゃん。かと言って長谷部に付きっぱなしだと、2トップの後ろから飛び出す俺の持ち味が出ないし、俺どうすんだよ」という感じで混乱していた。18分半頃、珍しくプレッシャーの緩い中盤でカズが持ったけど、出し所がなくて結局実らなかった場面の後、画面のカズが「下がってボールをもらう動きをしてくれ」みたいなジェスチャーをしていたけど、多分あれはクワダに言っていたのではないかと思う。「攻める時は逆に相手のマークを外せ」と。それから段々と他人に任せて長谷部を離すところと当たりに行くところが整理されていたように見えた。
後半アタマから、クワダに代えて茂原がトップ下に入った。大木さんがいない時でさえ、一見トップ下風のベットやカズ、或いはシュート以外のパスやドリブルでも才を見せる前俊にトップ下をさせない辺りから、監督のこのポジションに求める役割みたいなものが推測される。トップ下がこのチームのウィークポイントであることは間違いなく、フロントは来年ものすごいセンスのあるトップ下系外国人を獲得するかもしれないが、それでも小野剛的にはこのポジションで使わないかもしれない。そう考えると、今のところ一番適性がありそうなクワダを残り試合も使って欲しい。ツーロン2002コレクターらしく山瀬兄獲得というウルトラCというか禁断の果実も有り得なくはないだろうけど、多分そんな金はないし、いざとなったら我々には柏木だっているじゃないか。

細かい余談ゴトその1。相手CKの際、DFが上がってきた時はこっちのFWをマークに付けるのが定石だけど、「浦和はFWよりもDFの方が危険」という事前分析なのか、トゥーリオに西河が、ネネにガウボンが付いていた(それから画面では確認出来なかったが、恐らく永井にジニだろう)。4失点目のネネのヘディングは、ガウボンがCKの瞬間ネネのマークを捨てて前に動いた挙げ句、ボールの落下点をはるかに被るという失態を犯しており、ネネはマークを外す動きをするまでもなくフリーになっていた。「相手CKで選手を交代させた定石破りの監督は馬鹿」という意見もあるが、個人的には、一つ前のCKから約3分間、怪我で動きのとれないベットがピッチに残り、交代を待つ前俊がタッチラインに立っている状況の方が集中し難いと思うのだが、これは当事者・経験者でないと分からない領域かもしれない。逆に浦和の方は終了間際の広島CKでジニーニョが上がってきた場面、最初FW岡野が付いていたところにネネが寄って来て「お前じゃダメだ。替われ」って感じだった。強さを身に付けるには、ピッチの中で選手自身がこういう判断を出来るようにならないと。
余談ゴトその2。カウンターで独走していたガウボントゥーリオと競り合って倒れた時は、現場で見ながら「またファール貰いのダイブかよ」と腹を立てたけど、真後ろからのカメラで見ると、どうやら得意の左足で蹴りやすい場所へボールを置きたいがために少しコースを替えたところ、トゥーリオに防がれたようだった。正当な競り合い負けだ。まあ物足りない事に変わりはないが。
余談ゴトその3。茂原が、交代でピッチに入ってくる岡野と妙にフレンドリーな握手を交わしていたけど、どうやら一時期神戸で一緒だったようだ。