パロップのブログ

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『世界潮流2005』「ロシアはどう動く〜プーチン大統領の世界戦略」

2005/4/14再放送(3/26本放送)、100分、出演:下斗米伸夫 (法政大学法学部教授)/河東哲夫 (日本政策投資銀行上席主任研究員)/石川一洋 (NHKモスクワ支局長)、取材:安間英夫/石川慎介、構成:山本滋/小林忠明/原田親、制作統括:石川一洋/下田大樹/高尾潤/佐藤謙治、共同制作:NHKエンタープライズ21、制作・著作:NHK
第1部が領土問題、第2部がエネルギー政策。自分は情報番組のレポートとスタジオでのトークという構成はあまり好きではない。
プーチンサンクトペテルブルク大学時代に修士論文『エネルギー産業における国家の役割』を書いていたというネタに興味をひかれた。本来ゼネラリストであるべき大統領も、かつて個人的に拘ったことがある分野になると、判断を誤るとまでは言わないまでも、ついトータルバランスよりも自分の個性を発揮してしまうのだなあ、という印象を持った。
下斗米氏がサラリと軽く言った「フルシチョフからゴルバチョフに至るまで東ウクライナ関係はロシア(※旧ソ連の意だろうか)のエリート」という発言がひっかかる。腐敗したブレジネフ政権がウクライナ閥で固められていたという話はエピソードとして聞いたことはあるが、そこから先がよく分からない。「今でもロシアの政権内には(東)ウクライナ閥が大勢いますよ」なのか「ソ連が分割されたことで旧ウクライナ閥は利益構造から外れたが、復活を狙っていますよ」なのか。自分も含めた一般人は「旧ソ連時代にロシア人中心の国家に抑えつけられていたウクライナ民族は、独立した事によって大国ロシアへ勇敢に立ち向かっていますよ」という物語を西側の報道から受け取っているわけだが、実際のところ、ロシアとウクライナの間にある人的関係みたいなものの実態がさっぱり推測出来ない。その辺をもう少し分かり易く説明してくれると有り難かったのだが。