パロップのブログ

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CS「第2節・FC東京戦」

2005/3/12、解説:川勝良一、実況:大庭荘介
何よりもまず、ディフェンスが安定しているのにワクワクする。かつて失点が少なかった頃は「後ろにでっかいのを3人並べとけや」という前後分断的な感は否めなかったが、今は「最終ラインが攻撃の第一歩」というのが御題目ではなく、2バックを残して攻めている時と、両SBの片方がしっかり中に絞って守る時のバランスがとても良い。積極的にどっかんどっかん潰しに行く池田と、相手を遅らせる場面と勝負する場面の見極めが素晴らしいジニーニョの組み合わせがトーレス/大岩時代の名古屋を彷彿とさせる。この組み合わせの相性が良いので小村より池田が起用されるのだろう。押し上げたがる欧州志向と少し深さを作りたがるセーフティ志向のブラジル人CBの美しき融合。ジーコ氏が見に来たら間違って池田を代表に選んでしまうかも。
前節に比べて今日は茂原が左に流れたり、ベットが右サイドの守備に追われたりする場面もなく、役割分担がより鮮明になって良かった。ただベットと大木師匠がお互いに持ち味を消し合っている感は解消されていない気がする。2人の資質は全く異なるが、結局は意表というか変化を付けつつ得点が期待される似たような役割なわけで、確かに中盤のベットが前を向いて持った時にFW3人という選択肢があるのは魅力的だが、現状ではどちらか1人で良い。個人的な希望としては、中盤の三角形を左に一誠、右に茂原、中央にカズ。今より守備的になるようで、一誠と服部の左サイド、駒野と茂原の右サイドの連携が一層スムースになり、カズも後ろ髪を引かれずに縦の動きに思い切りが出てくることを期待したい。今日の試合で、池田/ジニーニョがハーフラインを越えて一番後ろにいるのがトライアングルを作るために下がってきたカズという場面があって、カズの「自分がボールを失う事はないから」という自信が伝わってくるようだった。自分はカズに3列目から攻め上がってミドルシュートを打つような役割を期待しているわけではなく、それこそCBの前でボールを受けてから左右に散らすペップや後期ガッザのようなオーガナイザーになって欲しい。
3トップの関係も前節よりもよくなったと思う。ガウボンもあのヘディングが決まっていれば本人へのプレッシャーも軽くなるし、チームのムードも上がったのだろうが、それはそれとして、個人的にはガウボンに左足を生かしたシュートに至る得意の型みたいなものを早く披露して欲しい。一方、茂木は良い風が吹いているような表情をしているので、次あたりは先発でも良いじゃんと思うけれど、タイプ的に寿人→茂木の方がそれぞれが活きるような気もするので難しいところ。
それから特に後半、ピッチが悪くなっていくなかで、安全第一の意思統一がよく出来ていた。縦に長いパスを入れてくる相手に詰まらないミスで失点するような間抜けさが以前にはあったけど、そういう面が段々と消えているのは良き哉。
次節は駒野が出場停止だから右SBに一誠の予定だが、大穴で森脇だったりしたら楽しい(と思ったのだが、リーグ戦の出場停止はナビスコ杯で消化になるのかもしれない)。プレシーズンマッチ1試合をみた限り、4バックのサイド攻撃厨相手には主導権を握ったサッカーが出来そうだと思ったし、実際、清水・FC東京には相手のセンターハーフに攻撃をさせない、相手のサイドにボールを渡さない良い感じのサッカーが出来ていた。次の名古屋はブラジル風4-2-2-2らしいが、今年はウェズ/マルを両CB+片方のSBでうまく掴まえられそうだし、どうか初勝利を。