パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

BS1『BSプライムタイム』「突然の召集令状〜アーカンソー州兵 イラクへ」

2004/1/31初回放送(2/14再放送)、60分、構成:迫間崇/遠藤長光、制作統括:片山純一/北川恵、共同制作:NHKエンタープライズアメリカ(ちなみに取材・撮影スタッフはアメリカンな名前だった)
初回放送時、50分だと思って録画に失敗、残り10分を今日になって漸く見る。50分だったり60分だったり時間に融通が利くのはNHKの素晴らしい所だが、その反面50分もので内容が薄い場合、持ち時間が足りなかったのではなく演出家が無能という事になるので、実はプレッシャーがかかるかも。
http://www.kojii.net/news/DoD-03b.html

州兵動員 (DoDNews, 2003/9/26)
国防長官は、ノースカロライナ州兵・第30歩兵旅団と、アーカンソー州兵・第39歩兵旅団を、"Operation Iraqi Freedom" のために動員する陸軍の要請を認可した。

とあるので、米国が全国の州兵までかき集めなければやっていけないほど切羽詰まっているというわけではなく、 予備役を召集し尽くしたので、州兵まで出番が回ってきたその運の悪い第1陣が上記2旅団という事だろうか(それでも占領に必要な人数的には結構一杯一杯らしいが)。これは面白いネタだと取材を申し入れたら「NHKさんには日頃からお世話になっているので、アメリカ人を取材に寄こすのならば、訓練兵たちも素直に話せるでしょうし、許可します」といったところだろうか。
「恐怖心を隠すために、いきがって銃を乱射しそうな若僧を派遣するとはアメリカも必死だな」と思わせておいて、オチでその若僧が精神科の診察を受けて除隊になる結果をみせて「流石に戦争を遂行するための仕組みが整っている」と思わされた私は多分米国の情報操作にまんまとはまっている。他にも召集された州兵の配偶者を集めて精神的ケアをする場面や、訓練を受けている人間がカメラの前で「派兵は間違いだ」と自由に政府批判をしてみせる場面など「裏読みすれば幾らでも」な場面が多数。人間、疑い出すときりがなく、そのうち陰謀史観に身を委ねる事になる。