パロップのブログ

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オランダ戦レビュー

9/10初回放送(WOWOW
内容的には、最近見たなかでは一番悪かったし、精神ベースの荒っぽいゲームになり、両国の高い技術が発揮しにくかったのも残念だが、とにかく結果が最優先のゲームで結果を出したのだから、素直におめでとうと言おう。
負け惜しみになるが、ダービッツがいた方が普段通りにプレー出来て5対0の可能性もあったと思う。2点取った後にペースを落としたのは、相手に攻めるだけ攻めさせ、攻め疲れたところを反転してトドメを刺す作戦かと思ったら、そのままペースを与えっぱなしだったので、やはり固くなっていたのだろう。
特に後半の10〜25分頃にかけて、完全に中盤を制圧され、セカンドボールを拾えなくなる程、バランスを崩していた。アドフォカートはウィンガー厨のオランダヲタに叩かれまくっているようだが、ボールが渡らない限りゲームから消えてしまうウィングよりも、中盤で人数をかける事を選んだ作戦は賢かった。チェコは両SBにイラネク/フブシュマンというクラブに戻れば3バックのセンターもやれるようなタイプを置いたわけだが、結果的にマークする相手もいないし、フリーでボールを持っても、良いフィードをする能力がなかった。
ロシツキの交代に関してだが、いつもならスミチェルに代えてバロシュだが、この日に限っていえば、スミチェル/ポボルスキの左右が見事なまでにゲームへ関与していたから代えにくい。4バックの1人を下げる手もあるが、守備のバランスを崩したくないし、勝っている側のする交代ではない。となれば、ガラセク/ロシツキ/ネドヴェドから1人下げる事になる。一番身体が重そうだったのはネドヴェドだったが、こういう重圧のかかったゲームで、しかも押し込まれているならば、精神力の化け物を外すわけにはいかない。もちろん底で1人守備しているガラセクを下げるわけにもいかない。という事で、消去法でロシツキしかなかったのは、当然だろう。調子が悪かったなどではない。ただ個人的には、かなりへばっていたコラーに代えて1トップのままバロシュを入れても良かったと思うが、守りのセットプレー時に高さが欲しかったのかもしれない。
ブルックナーがしくったと思うのは、スミチェルに代えてヴァホウセクを入れた事。スミチェルを代えるのは定番だが、この日に限っては少々疲れていてもスミチェルを最後まで引っ張るべきだったろう。そしてへばっているコラーの代わりにロクヴェンツでも入れれば、バランスも変わらないしはずだし。結局、ヴァホウセクは得意の左ハーフでも中央でもない所をウロウロして終わったが、本人の責任ではないだろう。
MVPはポボルスキだろうが、裏MVPはボルフ。強敵と対戦する度、ぐんぐん成長している。
バロシュはスピードに乗って前を向けば、あれくらいやれて当然(スピードとテクニックの両立という点では、現時点でも白人最高レベルではないだろうか)。個人的には、ゴールを決めたポボルスキがタッチライン沿いでアップをしていたバロシュと抱き合っている時、バロシュが本当に少年のような表情で喜んでいたのが、微笑ましかった。
これからCSの方でもう一度見て、別の感想があれば追加する予定。
後半はイラネクが絞ってファンニとクライファートに対して3バック、フブシュマンはライツィハー対策でWB気味だった。
ロシツキからバロシュへの交代を「同じポジションでの交代」と言っていたのにはびびったが、多分バロシュリバプールでそんな遣われ方をしているのだろう。
ダービッツの2枚目は出さなくても良かったという話もあるが、キーパーと1対1になった選手を後ろから倒したら、一発レッドでもおかしくない気がするのだが。試合を壊したのは、レフェリーではなく、ダービッツ。これ重要。