パロップのブログ

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梶山静六ブーム

『月刊現代』10月号に、今永田町と霞ヶ関辺りで梶山静六再評価ブームらしいという面白い記事が載っていた。書いているのは鈴木哲夫という東京のテレビでは有名らしいジャーナリスト(著書に「東京政界地図」)で、この人の党派性を知らないので何ともいえないが、何となく梶山氏を持ち上げると見せかけて麻生太郎氏を持ち上げるプロパガンダくさい薫りはする。晩年の梶山氏が必死で経済政策を勉強し、素晴らしい改革案をまとめたというのが事実だとしても、80〜90年代にかけて経世会のど真ん中にいて党内調整に心血注いでいた人が、自分の寿命が僅かだと分かってから急に政策を勉強されてもなあ。共産党の不破氏が「自民党が正面切って議論せず、うやむやのうちに法案通すようになったのは竹下さんの頃からで、それ以前の自民党は良い意味で党内野党との緊張感で政策論争も盛んだった」的な発言をしていたのを読んだ記憶があるが、その密室竹下政治の中枢にいた人が余命僅かになって一肌脱がれてもなあ。「今、梶さんが生きていたらなあ」なんて書いているけど、死期が迫っていなかったら、総裁選にも出ないし、改革案なんか出さなかっただろうなあ。