パロップのブログ

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ディクシー・チックス"Evening With the Dixie Chicks"

DVD
「ラジオ局による《ディクシー・チックス》ボイコット騒動」に関し、『ミュージック・マガジン』誌に掲載された「ラジオ局とブッシュ家の繋がり」を指摘する記事、ネット上の「あの騒動はニュースがためのニュースで、一般層には大した影響を与えていない」という文章(http://subaru.shueisha.co.jp/html/lost/l35_3_txt.html)も読んだが、私の妄想仮説は次の通り。
DVDの映像を見れば分かるが、チックスのファン層は、田舎都市の若い社会人女性、大都会ほどとんがった思想を持ってはいないが、都心にオフィスワークには就ける所謂自立した女性、ハイスクール時代に『ビバヒル』を、就職してからは『アリー・マクビール』を見て過ごした平日の夜に出歩いたりはしないけど「民主党リベラルに共感しています」的な女性だろう。
多分、田舎都市で生活しているこうした女性は、1人1人では目立たないし、危険視されないけれど、集団になると、本来カントリー音楽を支持してきた貧乏白人男性層(多分、失業者増加中)をイライラさせる存在になっていたのではないか。さらに云えば、ソニー・ミュージックとの喧嘩や『グッバイ・アール』でのDV問題論争、シェリル・クロウとの親交繋がりでリリス・フェアへの参加など、チックスが保守層に嫌われる要素は揃っていて、いつか叩く材料が出てくるのを待っていたのだろう。
チックスは1stが「歌や演奏も含めて実力派カントリーグループの登場」、2ndで「シャナイアやリーアン・ライムス同様の流れでポップス・マーケットにも目を配った作り」だったのに、この3rdで次のステージに上がっちゃった感がある。目玉は『landslide』なんだろうけど、個人的には『Top of the World』の方がチックス濃度が濃いくて良い。DVDの内容は、何故か3:4と9:16の映像が交互に出てくる変な作り。フィドル・ソロになると大歓声が上がるのが、カントリーらしくて好き。
ディクシー・チックスに関するちゃんとしたサイトもリンク。
「華Hana's Too far from Texas but CHICKS ROCK!」(http://f13.aaacafe.ne.jp/~dcrock/