パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

『BS世界のドキュメンタリー』「ラストカット〜ファインダーが見たブッシュ大統領の8年」

2009/3/8初回放送、50分、撮影:岡野崇、コーディネーター:加藤祐二、リサーチャー:中里雅子、ディレクター:酒井裕、制作統括:下田大樹/山元浩昭、制作:NHKエデュケーショナル、制作・著作:NHK/エス・ヴィジョン
米国製ドキュかと思ったらNHK制作。2004年にモリスを含む報道写真集団セブンの番組「戦場の目撃者〜9・11からイラク戦争へ〜カメラマンの記録」(http://d.hatena.ne.jp/palop/20040911)をNHK/エス・ヴィジョン(ディレクター:酒井裕)で作っているから、その後日談と言える。政治家やスポーツ選手を人間物語として扱う傾向は好まないけれど、ブッシュを馬鹿政治家として描いた番組が溢れる中では人間ブッシュを描いた番組が1つくらいあるのは良いことだと思うし、ブッシュを見つめた写真家を見つめるというワンクッションを入れることでなかなかセンス溢れたドキュメンタリーになっていた。“逆張り”ジャーナリズムの悪い面よりも良い面が出た好きなタイプの作品。自分の日記の過去ログを検索した限り、最近のNHKの海外報道系ドキュメンタリーでは、酒井氏が高木徹氏を抑えて一番キレキレの手腕だと思う。

『BS特集』「世界は“危機”にどう立ち向かうのか」
2009/3/8再放送、50分×2、エンドクレジット無し、スタジオ進行:藤澤秀敏/徳住有香、〔第1部:金融危機〕スタジオゲスト:新浪剛史(ローソンCEO)/平野英治(元日本銀行理事)、〔第2部:中東和平・貧困〕スタジオゲスト:緒方貞子(JICA理事長)/藤原帰一東京大学教授)
今年のテーマは"Shaping the Post-Crisis World"(危機を越え再生の道を探る)。
正直ダボス会議なんかにかまけている余裕はないが、年に一度見られるかどうかのフジサワン晴れの舞台だから再放送で捕獲。というのは建前で、本当はこの間見たニュースでプーチンダボスで演説したことを知り、その映像が見たいと思ったから。プーチンに関して特筆すべきものはなくて残念。
一度でいいから見てみたい、ムーサが役に立ってるとこ」でお馴染み、アラブ連盟のムーサ事務局長を見ると「形骸化したシンポジウムにぴったりの人っているもんだ」と思ってしまう。

未曾有の経済危機に〜(開始2分)

この“未曾有”はNHKの陰謀だろうか、そう不自然な“未曾有”の使い方ではないので判断が難しい。

BShiで放送された『イラク戦争へのカウントダウン〜英メディアが描いた10日間』はBBC制作の事実に基づいた再現ドラマ(http://news.bbc.co.uk/1/hi/programmes/newsnight/10_days_to_war/default.stm)なんだけど、普通の再現ドラマ(しかも当時の資料映像も一部混ざる)は実在の人物に有名俳優を起用したりしないのだが、これには何故かケネス・ブラナーが出てて名演説のシーンで本気出してた。本物ブレアの嘘臭い笑顔も久しぶりに見たし、一時期NHKが入れ揚げて密着番組を作っていたチャラビが戦前までは確かに重要人物だったことも分かった。そしてアレスター(と番組内の英国人が発音していたからそうなのだろう)は相変わらず胡散臭い野郎扱いだった。描かれ方が一番カッコ良かったのはハキム師。2003年8月に爆死した人とは別人(兄)だと検索して判明した。番組の中で「兄弟を6人殺された」と言ってたから7人目。