パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

明日の『ETV特集』に辺見庸!

昨年5月25日放送の『新日曜美術館』に辺見庸が出るという情報を聞いて、見るのをすごく楽しみにしていたのだけれど、当時は派遣で働き始めたばかりだった為に脳味噌が混乱中で放送をすっかり忘れていた。ネットで感想を読むと、地上波とは思えないスリリングな内容だったみたいで、更にがっかり。日本の低俗なテレビになんか二度と出てくれないんじゃないかと思っていたところに、この放送はかなり嬉しい。去年はNHKの作った番組が映像上の遺言になっちゃた人も結構いたので正直心配していたが元気そうで何より。
ETVと辺見氏といえば、90年代半ばに放送された辺見氏とゴイティソーロやクストリツァとの対談番組を見て、辺見氏が「セルビアは悪でサラエボ市民は善」というメディア情報を無批判に受け入れている典型的西欧知識人のゴイティソーロより、複眼的な物言いをするクストリツァの方に共感しているような印象を受けたので記憶に残っている。この番組は書籍化されているようだが読んでいない。読んで、私の印象が全然間違っているならただただ申し訳ない。
90年代(或いはそれ以前の記者時代)から続く個人的な信頼関係からこうして未だにテレビ媒体に付き合っていることが推測される。そういう意味でも、ネットで番組制作のクレジット、せめてディレクターくらいは記録していく運動が広まることを願う。
辺見氏の文章は使用している語彙が難し過ぎて正直よく読めない。辺見氏の文章を読む為だけに辞書を引くような学習意欲はもうないので、今回の放送で代用出来たらいい。放送を見て、久しぶりに氏の著作を読もうという気になれたらもっといい。

5本のエピソードを一旦混ぜ、それを時間軸で分割して“多元”にする意味が見出せないというか、普通に月〜金の年末特別放送枠をとって、5本×30分位でじっくり放送した方が良かったのでは。
http://d.hatena.ne.jp/palop/20090113

と書いた『多元ドキュメント〜新宿・歌舞伎町の夜と昼』だが、改めてBSハイビジョンで2月22日から5夜連続の25分番組として放送されるらしい。私もその方が良いと思う。期待はやはり将棋道場パート。

世界に知られている歓楽街、新宿・歌舞伎町。番組では、NHK内外のディレクター5人が年の瀬の歌舞伎町を取材。5人それぞれが選んだ5つの人・場所をドキュメントし、町の素朴な素顔や知られざるドラマなど、歌舞伎町の姿を多面的に浮かび上がらせます。◆歌舞伎町の二人(ディレクター玄真行)大きく姿を変える歌舞伎町を、長年にわたって日本人と違う視点で見つめ続けた外国人2人に密着。変わりゆく歌舞伎町、変わりゆくニッポンを見つめます。◆ときめきのダンスホール(ディレクター金本麻理子)唯一歌舞伎町に残るダンスホール「ステレオ・ホール」と、かつてこのダンスホールでよく踊ったカメラ店主・五十嵐さんをはじめ、年末のホールに集う人々を追います。◆老舗美容室の物語(ディレクター安野正樹)歌舞伎町で最も古い美容室「清(きよ)美容室」は、半世紀にわたり歌舞伎町に集う女性たちの美を演出してきました。この美容室を定点観測し、歌舞伎町で生き抜く女性たちの“心の内”を見つめます。◆闘う人々(ディレクター塩田一樹)歌舞伎町では、全国から己の能力だけを頼りに男たちが集い、アームレスリングや将棋など昼夜を問わず様々な勝負が繰り広げられています。歌舞伎町で勝負にこだわる人々の姿を追います。◆MUSIC CAOS(ディレクター源孝志)世代や国籍を超えて多様な人々が集う歌舞伎町は、様々な音楽が交錯する町でもあります。歌舞伎町にこだわり、音楽で表現しようとする人々を追います。
http://www.nhk.or.jp/bs/programdl/osusume_hi.pdf


『Nスペ』「沸騰都市 第5回・“黒いダイヤ”たちの闘い〜ヨハネスブルク
2009/1/25初回放送、50分、コーディネーター:大久保泉/山脇愛理/スティーブン・ブリムロー(読み辛かったが多分brimelow)、ディレクター:鈴木伸元、制作統括:川畑和久/寺園慎一、制作・著作:NHK
戦時に命を掛けて闘った人が、平時には無用のゴミ扱いされて不満分子になるという話は革命に付き物なわけで、そういう意味では革命戦士に利権を分配するのは大切なこと。