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パロップのブログ

主にTVドキュメンタリーを記録します

日本の戦争関係

義務感に圧されている文章になってしまっているが、資料的意味を込めて。

BS-hiハイビジョン特集』「葫蘆島への道〜旧満州 引き揚げ・運命の岐路」
2008/12/27初回放送、110分、撮影:池畑道佐/岩永裕二、リサーチャー:ナンシー蘇、コーディネーター:大谷龍司/柳原緑、取材:西原裕貴、ディレクター:萬はじめ/梅原勇樹、アシスタントプロデューサー:佐藤充則、プロデューサー:平野愛、制作統括:塩田純/佐々木直人、制作:NHKエデュケーショナル、制作協力:アジアンコンプレックス、制作・著作:NHK
放送前の仮タイトルは「葫蘆島〜旧満州引き揚げ・運命の岐路」。12/8に放送された『Nスペ』「引き揚げはこうして実現した〜旧満州・葫蘆島への道」のロングバージョン。その時の感想には「外交関係者へのインタビューや歴史的経緯の説明が増えると予想」と書いたのだが、実際は引揚者の証言を増やして当時の日本政府を告発する視点が強まった人間物語路線だった。

BS-hiハイビジョン特集』「“認罪”〜中国 撫順戦犯管理所の6年」
2008/12/8再放送(初回放送は11/30)、110分、撮影:毛利立夫/小口修一、取材:内山直樹、ディレクター:中村豊、制作統括:堤啓介/矢島良彰/大門博也、制作:NHKエンタープライズ、制作・著作:NHK/テムジン
放送前の仮タイトルは「釈放〜中国撫順・BC級戦犯の6年」。放送時のタイトルの方が的確になっていると思う。第一章:移送(40分)、第二章:告白(40分)、第三章:審判(30分)。
公式サイトの番組紹介文を以下に載せる。

1950年7月、ソ連から中国に‘日本人BC級戦犯’969名が移管された。帰国を夢見ていた元日本兵たちにとって、新たな苦難の始まりだった。6年後、彼らは自らを戦犯と認め、裁判にのぞむ。しかし起訴は36名のみ。死刑は一人もいなかった。有罪とされた者も、その後全員釈放。BC級裁判の中で死刑を出さなかったのは中華人民共和国だけだった。しかしそこに至るまで、元日本兵たちは、真綿で首を絞められるような扱いを受けた。シベリアとは比べものにならないほど待遇は良く、拷問は無かったが、罪状を自ら書かされ(認罪)、何度も書き直しを求められた。死刑の恐怖の中で、戦争中の自分の行為を見つめ直す。一方、撫順戦犯管理所の中国人職員は、日本人の人格を尊重し暴力を禁止するよう命令されていた。肉親を殺された恨みを押し殺しながら、職員たちは日本人の思想改造につとめた。罪を犯した者、被害を受けた者が、戦犯管理所の「認罪」という極限状態の中で向き合う。精神に異常をきたす者も出る一方、自らの罪を認め、敵味方を越えた関係を築く者も現れた。元戦犯たちと管理所職員の証言などによって、管理所の中で何が起き、なぜ中国側が死刑判決を回避したのかを明らかにしていく。

何でわざわざ全文を載せたかといえば、「死刑にする代わりに自分の罪と向き合った者を許した人民共和国は素晴らしい」でもなく「精神を極限状態に追い込んで中共の味方に洗脳するやり方は恐ろしい」でもなく、「拷問や刑罰より認罪の方が理に適ってて文明的だ」みたいな単純化した図を描くことなく、番組を制作しようとディレクターが細心の注意を払った様子が文章から読んでとれるから。制作者の意図でどんな風にでも描けるという点では、出来事としての事実より心の動きの方が演出・操作し易いわけで、制作者の意図を全面に出さないで「何があったか」を描きたかったのだろうと推測する。
「認罪」の罪を告白し、被害者へ謝罪する代わりに刑罰を課さない方式は真実和解委員会に似ている。番組内では、認める程に許されるからやってもいない事を告白する奴もいたという証言もあったけど、「どうせ告白させといて最後には処罰するんでしょ」という疑心暗鬼もあっただろうし、外から判断するのは難しい。討論会とかで集団心理に煽られることもあったろうし。
恐らく階級が上の人、勉強が出来そうな人ほど「共産主義の本なんかを勉強して討論会をしたり〜」と理詰めの認罪を告白しているなか、「難しい理論なんかは分からないけど出席してた」と告白していた朴訥そうな爺さんが「自分はこうして戦後も生きて世界の発展も体験出来たけど、自分が殺した人達は中国の発展なんかも経験出来なかったことを考えると申し訳ない」みたいなことを語っていたのが、自分の行為に向き合った実感がある言葉として印象に残った。引用が不正確で申し訳ない。この部分の言葉をちゃんとメモしておけば良かった。
(2009/7/4追記)2009/6/21、NHK-BS2『ベストテレビ』で「認罪」の再放送があったので録画し、上で触れたコメントを書き起こした。

ほんとにね、中国の6年間のね、生活があったから、オレ、今現在、こうやって健全でね、なんとか農業をやって、して、楽しんでるわけさ。オレは楽しむけどね、自分達の手によって殺された人はさ、全然中国のね、発展もなんも見ることができない。それに対してオレはほんとにね、胸がつまる思いだ、うん。


BS-hi『証言記録 兵士たちの戦争』「中国雲南 玉砕・来なかった援軍〜福岡県 陸軍第56師団」
2008/12/22初回放送、45分、撮影:小西優一郎、リサーチャー:岩本善政、ディレクター:高岡亨樹、プロデューサー:長友洋、制作統括:坂上達夫/牧野望、制作:NHKプラネット九州、制作協力:VSQ、制作・著作:NHK
サードシーズンの1作目。全て放送されてからまとめてクレジットを記録した方が良いのかもしれないが、続きを見ることが出来る保証もないので。放送前の仮タイトルは「中国・雲南 玉砕の戦さ場(いくさば)〜福岡県久留米第56師団「龍」」。本部は久留米だけど兵士は他の地域からも集めたから正式タイトルが変わったのだろうが、それだと今度は佐賀県から召集された人達が含まれないことになってしまうし、タイトル1つ考えるのも大変。