パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

CS「第25節・愛媛FC戦」

2008/7/9放送、実況:堀本直克、解説:大西貴
J1に昇格してからのことを考えて不満が溜まっている人も多いことだろうが、降格のないJ2で勝敗を度外視して丁寧なチーム作りをしてくる職人監督の元、よく組織されたチームを個人能力で粉砕するというのも、今しか体験出来ないエンタメとして割と許容したくなる。
前に萩柳、後ろに浩司青山となったのは、自然の流れ/選手の自主判断だったのかと心配になり、久しぶりに携帯サイトのインタビューを読みにいったら、監督の指示だったので安心した。監督の判断が正しいかどうかはともかく、選手が勝手にやりやすいようにポジション決めていたら流石にまずい。
昨シーズンは左右ともWBとストッパーと青山を結んだ中間点辺りからガスガス攻められていたのを、今シーズンは2センターにしたことで安定したかと思っていたが、主にカズと青山の個人的センスに与る部分が大きかったのかもしれない。2センターを浩司と青山にすると昨シーズン同様に破られていた。
前半はサイドのスペースを埋めるために両ストッパーがワイドに開いて中央にはカズがいるだけというアヤックス風3バック(カズ=ブリント?)がやばい感じだったが、流石に後半は考えたのか、5バック気味にして萩柳にも相手SBのケアを求め、守備は安定していた。
相手FW横山は、サガン戦で途中から出てきたシュート外しまくり男と被って見えた。

今日は休みだったので、いわゆる“クアトロ・フゴーネス”に注目しながらスペイン対スウェーデンとスペイン対ギリシアを倍速で消化したのだが、それほどアホみたいにテクニックをひけらかしてパスを繋ぐというのではなく、早くて正確なパスを前へ縦へと送ってはしっかりスペースへラン出来る人間を揃えたという風に見えた。4-1-4-1といえば、反町監督も好んだ少し前のチェコ代表もセナの位置にガラセク、トーレスの位置にコラー、2人に挟まれてネドベト/ロシツキ/ポボルスキ/スミチェルという走れる名手4人を割とフラットに並べていた。アーセナルもアデバジョとフラミニの間にフレブ/セスク/ロシ辺りの「上手い4人」を置いているし、サンフレッチェもテクニックと走力の両立を目指したユース出身者を活かす方向性を目指して欲しい。
サカマガの西部氏なんかの論調だと、カウンターだけのチーム、ポゼッションだけのチームは生き残れない、マイボールになったらまずはカウンターを狙い、ダメならしっかりと繋いで遅攻でも相手の組織的守備を崩せないといけない、とのこと。そのためにはDFラインからしっかりと繋げないといけないとか、組織が整備されたディフェンスを崩すには、ペナ付近からワンツーや第三の動きが必要とか、我らがミシャの目指すサッカーはそれほど世界の潮流とかけ離れているわけではないような気もする。バランスの取り方というかリスク管理の仕方がおかしいだけで。
これから数年先を見据えて4-1-4-1をするなら、セナの位置にカズ、浩司/高萩/青山/柏木を並べ、5人の誰が抜けても一誠がバスケットボールのシックスマンのように使うのが良さそうだけど、カズを6分の4で競争させてセナの位置にストを入れたら、個人的にはワクワクするだろう。どうせ4バックに挑戦するなら、ストのCBにこだわることもあるまい。