パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

チェコ関連のドキュメンタリー

BSJAPAN「浅井慎平とゆくチェコ夢建築物語」
2006/11/25初回放送、約100分(CM含めて120分枠)、監修:藤森照信、カメラ:高橋元弘/幡川和雅、コーディネーター:マルティン・ヴァチカージュ、構成・演出:小笠原和子、プロデューサー:替山茂樹(テレビ東京)/田中敦子、製作:BSJAPAN/コスモ・スペース
なぜ1年半近くハードディスクに眠っていた番組を今頃になって見たかといえば、プラハ旅行から帰ってすぐに放送されていたので、自分の記憶と混ざって書くつもりの旅行記に影響があるといけないので隔離していたのだが、どうやら永遠に旅行記を書く気にはなれそうもないので、もういいや。
キュビズム建築の辺りは面白かったが、それ以外は割と他の番組で既視な世界遺産系の建物が多かった。そのなかで珍しく取り上げられていたヴェレトゥルジュニー宮殿の国立美術館へは自分も行った。4階層それぞれが別料金(1つだけなら100コルナ、2つで150、3つで200、フルだと250と割引になる方式)で、自分はケチって2つしか見なかったのが今さら悔やまれる。セカンドフロアーは現代チェコアートで、その中の「映画の間」みたいな部屋(トルンカの肖像は飾ってあるのに作品は上映していない)で上映されていた「プラハ24時」っぽい映像記録は、新聞を刷る輪転機が回る早朝のシーンから酔っ払いがくだを巻く翌早朝までを20分くらいにまとめた作品で、両大戦期プラハヲタは必見。
他に面白かったのは、共産主義ミュージアム(http://www.muzeumkomunismu.cz/)。あの当時を皮肉っぽく笑い飛ばしているのか、或いは郷愁を込めて懐古しているのか、どちらだろうと思って行ったら、本気で共産主義時代を批判する内容だった。向こうのテレビ局が制作したと思われる45分くらいのドキュメンタリーを上映している。日本ではあまり見ることが出来ない1988年頃のデモとかの映像も見られるので、ビロード革命ヲタは必見。
後は軍事博物館(http://www.vhu.cz/)。プラハ城内にある有名な方ではなく、ジシュカの丘のふもとにある冴えない方。入口に戦車が放置気味に飾ってある。シベリアに出兵した日本軍の軍服とか飾ってあるし、日本では聞いたこともない第二次世界大戦時の英雄達に詳しくなれる。クラマーシュら国内組が署名した1918年の独立宣言文書(多分レプリカ)なんかも展示してあるので、チェコ独立運動ヲタは必見。
この番組から自分が好きなチェコっぽい部分(まあ脳内イメージだが)が何か、少し分かった。安定と秩序を大切にしつつも、細部にユーモアとか悪意とか狂気が少しずつ潜んでいるところ。

NHK総合探検ロマン世界遺産』「奇跡の美 街に宿る不屈の心〜チェコプラハ
2008/4/12放送、45分、資料提供:阿部賢一/石川達夫/西永良成、撮影:吉田秀夫、コーディネーター:マルティン・ヴァチカージュ、ディレクター:吉村恵美/鶴谷邦顕、制作統括:斎藤圭介