パロップのブログ

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ハロプロ楽曲大賞2005

個人的な選考基準は毎年大体同じ。メロディが好きか、歌詞が音に乗っているか(言葉の意味はあまり問わない)、それにプラスしてアイディアがあるか、そのユニットに合っているか、辺り。ベースやドラムの事は分からない音楽素人だから、アレンジは問わない。それから在宅ヲタなのでライブの印象等は関係ないし、そもそもダンスやフリにはあまり興味がないのでその辺も考慮されない。
それからフルコーラスで聞いたことがあるか。ハロプロのCDは2年遅れの中古で買うのがほとんどなので、新曲はあまり聴いていない。今年についていえば、ダブルユー関連はすべて買った。モー娘。は6thアルバムとマンパ、ごっちんはコンサートで一応聞いた。それからシャッフルの3曲くらいか。第1回から毎年申し訳ないと思いつつ、そういう人間も含めてサンプルの1つということで、或いは、この界隈もすっかり細分化されて全部聞いた人はほとんどいない中での楽しいお祭りイベントへの参加ということで。御容赦願いたい。
ちなみに今年買った古き曲では、ボンブラの『涙のハリケーン』(&『だって、女の子〜』)とごっちんの『涙の星』がお気に入りだった。『シャイニング』と『白いTOKYO』は噂ほどでもなかったというか、自分は思ったほどぐっと来なかった。

第1位「愛の意味を教えて!」(3.5点)
ダブルユーの完成形。カバーソングじゃないのにカバーみたいな批評性がある。それが自分の考えるダブルユーらしさ。最初に出たカバーアルバムは編曲の方向性も歌い方の方向性も原曲ありきで、要するに個性を出すよりも物真似っぽい。物真似と云えば対象への批評性が加味されるのも当然。それがカバー曲ではないこの曲にもある。簡単にいえば、自分には大阪を持ち上げているようで、小馬鹿にしているようにしか聞こえない。その後の『ロボキッス』路線は無理にダブルユーの唯一無比さを押し出し過ぎで、あまり好きではない。普通の曲を普通に歌えば、絶対変な面白さが出るコンビなんだから。
第2位「レモン色とミルクティ」(2.5点)
『声』とともに「ソロボーカリストの集合体」という第3期モーニング娘。の象徴的な曲。こちらの曲は年上組が居ないとはいえメンバー構成は実質「本体中核」と言っても良かろう。どちらにしようか迷ったけど「おっととと〜とはぐれちゃったぞぃ」のところが好き過ぎるのでこちらに決定。では『声』が3位なのかといえば、さにあらず、圏外になってしまうのが、こういう順位付けの面白い所。バラバラのボーカルスタイルに曲で統一性を保たせているという点では『声』の方が上だと思う。
第3位「18 ~My Happy Birthday Comes!~」(2点)
ごく普通に良い歌詞、良い歌、良いメロディ。無難かもしれないけど、2005年では最良の中庸。寺田師匠は才能が枯れたのではなく、敢えて昔と同じ事をしたくないだけで、本当は手癖でいくらでも良曲を量産出来るのでは、なんて思ったりもした。
第4位「THE マンパワー!!!」(1.5点)
シングルカット曲でこんなことをするチャレンジ精神を買ってあげたいというのもあるし、曲そのものに妙な中毒性がある。
第5位「印象派 ルノアールのように」(0.5点)
言葉遊びが下らない。だが、そこが良い。としか言いようがない。これぞハロプロ。本当は参加メンバー4人が全員外れ無しで好きだというのもあるけれど、楽曲大賞なので黙っていることにする。タイトルは検索しにくいので戦略的には失敗だと思う。

ついでに触れておく。
2004年11月に早大で行われた『モーニング娘。にみるアイドル音楽の再評価』のゲストに永井ルイ氏が登場し、『I&YOU&I&YOU&I』についてコメントしている。
以下、イベントレポより引用すると、

Q,『I&YOU&I&YOU&I』について
A,永井氏:早い段階から曲は作っていた。最後だと聞かされた。
―イベント公式サイト(http://mmrevent.hp.infoseek.co.jp/)より

I&YOU&I&YOU&I」は結構前から出来ていた。急いで作った、と言うことはない。あと、お蔵入りになった曲、というのもない。
―「S.Z.K.D」(http://homepage2.nifty.com/MEGALITH/04-11.html)より

王子様と雪の夜は、だいぶ前から出来上がっていた物。クリスマス時期のリリースに合わせて、鐘の音などを追加して仕上げた。I&YOU&I&YOU&Iも同じく前からあった。2期タンポポの最後の曲になるというのは後で聞いた。
―「Morning Into Infinity」(http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/1072/log/200411.html)より

この曲は2期タン最後の曲だが、最後だから作ったのではなく、もともとあたためていたものを最後に持ってきたそうです。
―「桃子に必死なハロヲタ受験生むじんのピリリと行こう!」(http://d.hatena.ne.jp/ninonino/20041102)より

実はこの曲は2期タンポポ最後の曲、という位置付けでは全然なかったらしい。制作したのは『王子様』と同じくらいの時期…だったかな?アルバムに収録したコトによって、結果的に2期タンポポ最後の曲、という位置付けになったらしい。
―「Capricorn」(http://www.mypress.jp/v2_writers/nory/story/?story_id=753206)より

多少ニュアンスの違いはあるが、大体こんな感じ。しかし、2002年のインタビューだと、

『All of タンポポ』に入っている『I&YOU&I&YOU&I』はいつ頃発注が来たんでしょう。
「結構ギリギリだったような気がしますね。(今年の)7月末から8月ぐらい。アルバムを出すに当たって新録がないと淋しいだろうということで、最初からそういう発注で。[以下元ネタの話は省略]
これは第2期タンポポの最後なんですけれども、それは意識しましたか。
「しましたね。[中略]淋しい感もあり、最後にそれっぽいのを作らなきゃなあというのはありました」
―『モーニング娘。バイブル2』(宝島社、2002年)p.14-16より

というわけで、全く違う。この辺りを宝島周辺でもブブカ周辺でもサイゾー周辺でも爆音周辺でも楽曲大賞周辺でも、業界の端っこで活躍され、素晴らしいコネクションをお持ちのどなたかに聞いてみたいところだが、「社会には当時は言えなくても数年経って言えるようになることとか色々あるんだよ、この無職引き籠もり」「mixiとか内輪ではとっくの昔に終わった話なんだけど。友達いないの?」「ロフトに来てVTR見れよ、貧乏人」といった回答が返ってきそう。これで自分の誤読だったら大変申し訳ない。
以下、参考として『エスロピ』や『つぃの棲家』の過去ログから製作したタイムテーブル。

7月6日 レコード卸屋の人が『All of タンポポ』発売をリーク
7月11日 「シングル曲が満載のベスト盤発売」が正式発表
7月27日 ハロコン最終日にメンバーへ改編が伝えられる
7月31日 メディアに改編の正式発表
8月6日 『もはアト』に全13曲の内容掲載
9月4日 実際の発売日

私の妄想だと、当初『王子様と〜』のカップリングが『I&YOU〜』だったが、寺田師匠がクリスマス用に『年末年始の〜』をピコーンとひらめき、急遽早くて安いダイチ先生に頼み、『I&YOU〜』はお蔵入り。もし仮に『やじろべえ』と『I&YOU〜』が同時期に録音とかだったら、本当に恐ろしい事務所。